
こんにちは♡
ねふなです
病院勤務復職に向け
知識整理をしました
ステントグラフト
内挿術合併症
脊椎神経障害を
お伝えします
ステントグラフト合併症脊椎神経障害

大動脈瘤・大動脈解離の
治療である
ステントグラフト内挿術
その合併症のひとつ
脊椎神経障害と看護に
ついてまとめています

1.脊髄の動脈系

動脈系
脊髄腹側と背側を縦に
走行する3本の動脈と
これらを横方向に連結する
不規則な動脈網からなる
前脊髄動脈は1本で
前正中溝内を走行する
この動脈は左右の
椎骨動脈から分岐して
合流し頚髄前面を下行する
肋間動脈・腰動脈・仙骨動脈
からの6~8本の動脈枝が
前根動脈となり脊髄全長に
わたり前脊髄動脈と吻合する
これらの根動脈のうち最大の
動脈をアダムキービッツ動脈と呼ぶ
75%は左側のTh9~TH12から入る
これを損傷すると脊髄虚血による
下肢対麻痺を生じるため術前に
同定して温存することが重要
2.脊椎神経障害

アダムキュービッツ動脈
大前根髄動脈:the artery
of Adamkiewicz: AKA
胸部下行大動脈から分枝した
肋間動脈脊髄枝である
前根髄動脈
(胸髄全体で3∼10本存在する)
のうち最大のもの
胸腹部領域における
脊髄神経の主要な栄養血管
脊椎神経障害
AKAがステント置換範囲に
含まれることが多く
手術操作で脊髄の
虚血を生じる危険がある
脊椎への虚血が生じる事で
神経に障害をきたし
可逆的・不可逆的な
脊髄組織の障害をきたす
対麻痺を合併するレベル
低位胸髄・高位腰髄
(Th8~L1レベル)
同レベルの大動脈から
分岐する根動脈の
血流不足に起因する
根動脈:肋間動脈・腰動脈
最大の動脈はアダムキュービッツ

3.脊椎神経障害観察・看護

観察・看護
血圧を高めに保つ
(mBP=80mmHg以上)
脊椎障害の有無
(MMT)
下肢の動きを認めていても
治療スパイナルドレナージ
ナロキソン投与が終わるまでは
定期的にMMTの観察が必要
特にMMTの観察が
必要なタイミング
ドレナージクランプ前後
ナロキソンOFF後
スパイナルドレナージ抜去後
低血圧時
感覚障害の有無
(痺れの有無、程度、部位)
脊椎神経症状を認めたら
直ちに医師へ報告
術後に下肢の動きを認めていても
血流の低下により下肢の動きが
弱まるもしくは動きがなくなる
可能性がある⇒血圧低下時は
下肢の動きを必ず確認
患者指導
下肢の運動障害や感覚障害を
感じたらすぐに看護師に知らせる
4.脊椎神経障害の予防

脊髄虚血の予防
スパイナルドレナージ
術前評価を行った際に
アダムキュービッツ動脈が
閉塞することが
予測される場合施行する
脳脊髄液圧(CSFP)が
下がるため脊髄灌流圧
(SCPP)を維持でき
脊髄に酸素が行き渡り
対麻痺を予防できる
術前(前日or麻酔導入前)に
脳脊髄液ドレナージ
チューブを留置する
術中管理
右房をゼロ点として
12cmH2Oでの開始となる
排液量が2時間で30ccを
越える場合は2cmH₂O下げ
2時間で0ccであれば
2cmH₂O上げる
排液性状の観察
排液が急激に増える
性状が血性に変わる
⇒頭蓋内圧出血の可能性が
あるのでドレナージは中止になる
注意点
動中はクレンメを全て
クランプする
関連記事はこちら

「病気がみえる(vol.2) 循環器」はこちら↓↓
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看護師復職に向け
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看護師ブログ:ねふなHappy
ワークライフバランスは
現役看護師が
ネフローゼ症候群発症し
職場復帰を目指して
奮闘する日々を綴っています
入院した経緯や療養生活で
感じた不安など実体験を
同じ症状の方や看護や仕事に
悩む方の参考になればと思っています
約10年間異業種で働いた後
看護師に復帰した経験もあります
看護師以外の方にも仕事や
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