こんにちは♡
看護師ねふなです
血液浄化療法中の
アラームと
その対処
について
お伝えします
人工透析中のアラームとその対処
血液浄化療法は、血液を体内から取り出し・透析・濾過・吸着など、様々な方法を用いて血液中の有害物質や不要な物質を取り除き再び血液を体内に戻す治療法です。
今回は、血液浄化療法中のアラームとその対応について記載しています。
「写真でわかる透析看護アドバンス」は↓↓
1.アラーム:脱血不良
脱血不良(バスキュラーアクセスカテ―テル不良)
ピローを用いてモニタリングしている
脱血不良の場合、血液ポンプを回しても血液がバスキュラーアクセスカテーテルから出てこず、回路内が陰圧になる
バスキュラーアクセスカテーテル関連での脱血不良の原因
脱血側回路の折れ
先端での凝血
先端部の血管壁へのへばりつきなど
※脱血不良は、体位変換を行いバスキュラーアクセスが圧迫された時などによく発生する
アラームが作動した時はバスキュラーアクセスカテーテルの折れの有無を確認する
2.アラーム:圧の上昇
圧の上昇
血液浄化回路では数か所の圧力の測定が行われている
どの種類の圧が上昇するかによってどの部分に詰まりが生じているかが推測できます
TMPの上昇
膜の目詰まりが生じてくると上昇する
膜の目詰まりは溶血の原因となる
通常TMPの上限は150mmHg程度
※ただし血漿交換時は60mmHgまで
TMP
血液側と透析液側の圧力差(=限外濾過圧)を示す数値
TMP=(除水量)÷(透析時間)×(UFR)
UFR(Ultrafiltration rate:限外透過率)
ダイアライザー膜から一つの溶液を押したり、引っ張ったりすることで、溶液の一部が移動する透過性の割合を示しているもの
ダイアライザーの透水性能を表す値
圧力の警報設定を0mmHgよりプラス側に設定し回路外れをアラームで検知
血液浄化施行中、バスキュラーアクセスカテーテルから血液回路が外れると重大なトラブルが生じます
脱血側のはずれ:空気の大量混入と出血
返血側のはずれ:大量出血
3.アラーム気泡混入
気泡の混入
血液回路内気泡監視装置は1mlの空気混入を検知できなければならない
多くの機械で超音波を利用し検知している
脱血不良の場合、細かい気泡が回路内に発生しやすくなる
⇒細かい気泡は動脈チャンバ―・静脈チャンバ―で除去することが可能
バスキュラーアクセスカテーテルの脱血側と血液回路が外れると大量の空気が血液回路に混入する
⇒大量の空気が混入した場合は患者に空気を送ってしまう危険性がある
※血液浄化装置では必ず静脈チャンバ―後に気泡検出センサーを装着し空気を検出したらすぐに回路をクランプし血液ポンプを止める安全装置が装備されています
4.回路・ヘモフィルター交換
回路・ヘモフィルターの交換
定期交換
CHD・CHDF時、長時間の使用は物質除去率が低下するので定期的な交換が必要です。
どの程度の使用で効率が低下するのかは明確ではありません。
診療報酬上1日1回の請求が可能のため24時間毎の交換が推奨されます。
早急な交換
回路・ヘモフィルター内に血栓が生じると回路内の圧が上昇します。
動脈圧で180mmHg、TMPで120mmHgを超えると血球への損傷の可能がでます。
※TMP(Transmembrane Pressure:膜間圧力差)
膜を介しての血液側圧力と透析側圧力の差のこと
TMP=(入口圧+返血圧)/2-濾過圧にて算出されモニタリング
関連記事はこちら
「カテーテル透析パーフェクトマネジメント」は↓↓
前回の記事はこちら
復職に向けて
知識の整理をしました
今回は
血液浄化療法中の
アラームと
その対処
について
お伝えしました
前回の記事も
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看護師ブログ:ねふなHappyワークライフバランスは現役看護師がネフローゼ症候群発症し職場復帰を目指して奮闘する日々を綴っています
入院した経緯や療養生活で感じた不安など実体験を、同じ症状の方や看護や仕事に悩む方の参考になればと思っています
約10年間異業種で働いた後に看護師に復帰した経験もあります
看護師以外の方にも仕事や日常生活をHappyにする情報を提供できればと思っています