4つのポイントで知る正常心電図波形と上室性不整脈

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4つのポイントで知る正常心電図波形と上室性不整脈 看護
4つのポイントで知る正常心電図波形と上室性不整脈

正常心電図波形と上室性不整脈

看護師(現役)がネフローゼ症候群発症し
職場復帰を目指し奮闘する日々を綴っています。

培ってきた看護知識の少しずつ整理しアウトプットしています。
今回は正常心電図波形と上室性不整脈について記載しています。

ポイント1:心電図

心電図(electrocardiogram:ECG)
心臓の電気信号を身体の表面からみたものです。

心臓は筋肉でできた臓器で、その筋肉にわずかな電気刺激により興奮し拍動します。
このような心臓を動かす電気の流れを測定するのが心電図検査です。

心電図検査は、主に2種類の異常がないかを調べることができます。
①脈の乱れがないか(不整脈)
②心臓の筋肉に異常がないか(心筋梗塞、狭心症、心筋症など)

看護師ブログ:心電図イメージ
看護師ブログ:心電図イメージ

ポイント2:正常心電図波形

正常心電図波形

心電図波形
P波:心房の脱分極の総和(心房の収縮)

QRS波:心室の脱分極の総和

T波:心室の再分極

U波:プルキンエ線維の再分極

PQ時間:心房の興奮時間から心室の興奮開始までの時間

QT時間:心室の再分極終了までの時間

正常心電図幅高さ
心電図記録用紙マス目

ポイント3:心房内の異常による不整脈

心房内の異常
心房細動(atrial fibrillation:AF/af)

「洞結節」以外の場所(多くは肺静脈)から発生する異常な電気信号により心房内をめぐる電気信号が乱れ、心房が細かく激しく震えるように動く状態です。

心房の興奮は形大きさ共に不規則となり心電図は基線の動揺のような形として見えることがあります
この波形を細動波(350~600/min)といいます。

P波はみられず、R-R間隔は不規則となります。

心房細動波形


心房粗動(atrial flutter:AFL)
右房の大部分が関与する大きな リエントリー回路により生じたものです。

正常P波は認められず、代わりに「のこぎり状」の規則的な心房の振れが出現し(250/min~350/min)、これを粗動波(鋸歯波 キョシジョウハ)と言いII、III、aVF誘導で最も顕著になります。

心房興奮の全てが心室に伝導されず、2:1やあるいは4:1などの伝導様式を示します。
心房興奮が頻繁に心室側に伝導された場合には高度な頻拍となります。

心房粗動波形
マイナビ看護師

ポイント4:WPW症候群

WPW(Wolff-Parkinson-White)症候群
先天的に心臓の正常な伝導路以外に副伝導路(ケント束)が存在し上室性の頻脈性不整脈が起こります

Kent束は右房-右室あるいは左房-左室に存在するタイプがあり稀に心室中隔に向かう場合もあります

Kent束の存在部位が右房-右室の場合は、右室が早期に興奮するために興奮の伝わり方は右室が先で左室が後となり、心電図波形は左脚ブロック型を示します。

左房-左室間に存在する場合、左室が早期に興奮するため、興奮の伝わり方は左室が先で右室が後となり、そのため心電図波形は右脚ブロック型を示します。

この特徴に加えて、WPW症候群では、心室が早期に興奮することでデルタ(Δ)波と呼ばれる特有の波形が心電図のP波の後に現われます。

心電図特徴
①Δ波の出現:P波の後にQRS波の前にΔ波が生じます。
②PQ短縮:Kent束経由の興奮が正常伝導路より先に心室に伝導することによっておこります。
③QRS延長:Kent束経由の興奮と正常伝導路の興奮が心室で合流して幅広いQRS波形を形成します。

WPW症候群波形

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現役看護師がネフローゼ症候群発症、職場復帰を目指し奮闘する日々を綴っています。

私は異業種約10年働き再び看護師復帰をした経験もあります。

自分の経験や、初めて入院にまで至ったネフローゼ症候群について、入院の経緯、療養生活の不安などをお伝えし少しでも同じ症状の方の療養生活や看護や仕事の悩みの参考になればと思います。

看護の知識もちょっとずつまとめてアウトプットしています。

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