こんにちは♡
看護師ねふなです
復職に向けて
知識の整理
No Reflowと
Slow flowについて
お伝えします
No ReflowとSlow flow
日本における死因の第1位悪性新生物(癌)に続き第2位の心疾患。
心疾患の41%が心不全、33%が虚血性心疾患です。
バルーン拡張やステント留置した直後に造影遅延を示すNo ReflowとSlow flowについてまとめています。
1.虚血性心筋の伸展
虚血(Ischemia)
陰性T波形成
より強い虚血時
ST低下
心内膜下梗塞
狭心症発作
運動負荷陽性
ST低下のパターン
↓
激しい虚血心筋障害(Injury)
ST上昇
貫壁性心筋虚血
急性心筋梗塞
血管攣縮性狭心症
↓
心筋壊死(Necrosis)
2.マッピング心電図
マッピング心電図(体表面電位図)
前胸壁や背部に多数の電極を配置し心電図を記録し、従来よりも詳細な心電情報を得る
等電位線図で表現する方法がとられている
各誘導点の心電図よりある時刻点の電位を測定し、等しい電位の場所を結んで地図の等高線のように等電位線を描くこの等電位線図が、その時間点の体表面電位図となる
3.Resolution
ST-Segment elevation resolution(STR)
再疎通前のST上昇の程度が再疎通後にいかに軽減したかを評価
再疎通後の冠微小循環を簡便に評価できる有用な指標
一般的に再疎通後にSTRを認める例は心機能が良好で認めない例は不良
簡便な指標はあるが、感度、特異度はそれほど高くない
※正確に微小循環を評価するには心筋コントラストエコーなどを行う
STRの測定法
心電図記録:入院時とPCI1時間後
ST上昇度の測定部位:QRS終末部から20ms
STを計測する誘導
前壁梗塞:Ⅰ、aVL、V1~V6
非前壁梗塞:Ⅱ、Ⅲ、aVF、V5~V6
STRの定義
完全STR:PCI後のECGでST上昇を認めないか、どの誘導でも0.1mV未満
部分STR:PCI後ΣST/入院時ΣST<70%
無STR:PCI後PCI後ΣST/入院時ΣST≧70%
ST上昇が戻らなければ予後不良
4.slow flow・no re-flow現象
待機的PCI、不安定狭心症に対するPCI中に出現するslow flow・no reflow
PCI時の2~10%で発生するといわれる
ほとんどが一過性であり、重篤な臨床症状が出現することはまれではある
多くは冠拡張薬の冠動脈投与で数分から10数分で解消する
微小梗塞を反映する心筋逸脱酵素の上昇も軽度で、慢性期まで壁運動異常が残る症例は少ない
重篤な臨床症状
造影遅延の出現と共に、胸痛、血圧低下、徐脈、壁運動の低下、ショックを呈する
⇒血行動態の維持のために大動脈バルーンパンピングを要することがある
slow flow現象
急性冠症候群症例に対するPCIにおいて、バルーン拡張やステント留置した直後に造影遅延を示す場合がある
不安定プラークに機械的刺激が加えられると、表面の血栓や脂質成分や炎症細胞に富んだプラーク内容物が剥離・破砕され、末梢動脈に塞栓することにより発生する
No Reflow現象
PCIがうまくいき、冠動脈レベルでは再灌流が良好でも心筋レベルでは不良な例
PCI後再灌流しても血流が回復しない領域が心筋梗塞内に出現する
組織学的検討から、心筋虚血によ る血管内皮の腫脹、心筋細胞の浮腫による圧排、変形能を失った多核白血球の塞栓により毛細血管が閉塞する血流障害であることが明らかにされている
5.No Reflow現象
No reflow現象
再灌流後数時間にわたって進行することから、再灌流障害の要素も指摘されている
再灌流により、心筋や間質組織の浮腫の増強やCa2+過負荷による心筋細胞の過収縮による毛細血管の圧迫、流入した血小板や多核白血球による塞栓が加速し、no reflow現象は進行する
虚血による微小循環障害のために、心筋血流が低下するだけでなく、予後に影響する
心筋領域は、壊死に陥っていると考えられ、再灌流後の収縮能の改善は期待できない
心筋の血流はほぼゼロであり、心筋 viabilityは期待できない
広範囲に認められる症例は、慢性期の左室ポンプ機能が不良と考えられる
心室性不整脈、遷延性心不全、心膜液貯留、心タンポナーデなどの梗塞後合併症のほとんどはno reflow現象を示した症例に出現する
院内および遠隔期の死亡率も高い
No Reflow現象は左室リモデリングの規定因子
貫壁性壊死により、心筋間質のコラーゲン構築が破壊され、心筋細胞がお互いにスリップして梗塞拡大を生じ、健常部心筋の張力が増大する
⇒左室リモデリングの引き金となる
組織修復に必要な細胞や投与した薬剤が到達しにくく、組織修復が遅延する
⇒左室リモデリングが生じる原因となる
※no reflow現象を示す症例は再灌流療法を施行した心筋梗塞症例の中でも高リスク群
6.TIMI分類
Thrombolysis in myocardial infarction(TIMI)分類
臨床では最もよく用いられている冠動脈血流評価
TIMI 0
完全閉塞で再灌流なし
TIMI 1
部分灌流で明らかな造影遅延があり末梢まで造影されない
TIMI 2
不完全灌流で末梢まで造影されるが造影遅延がある
TIMI 3
完全灌流で造影遅延なく末梢まで造影される
当初は血栓溶解療法の効果判定に用いられ以下と評価されていた
TIMI 0~1再灌流不成功 TIMI 2~3再灌流成功
臨床試験のっ結果から現在は以下の評価
急性心筋梗塞症例の中でTIMI–2 flows症例の予後はTIMI 0/1 flowと同様に不良であることが明らかとなり、現在ではTIMI–2は再灌流不成功のサインと考えられている
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看護師ブログ:ねふなHappyワークライフバランスは現役看護師がネフローゼ症候群発症し職場復帰を目指して奮闘する日々を綴っています
入院した経緯や療養生活で感じた不安など実体験を、同じ症状の方や看護や仕事に悩む方の参考になればと思っています
約10年間異業種で働いた後に看護師に復帰した経験もあります
看護師以外の方にも仕事や日常生活をHappyにする情報を提供できればと思っています