褥瘡発生要因の特徴:看護師ブログ

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看護プチ情報看護知識:褥瘡予防

日々の看護に少しでも参考になればと
今回は看護知識:褥瘡(床ずれ)について記載しています

褥瘡

褥瘡
体のある部位が長時間圧迫されたことにより
その部位の血流がなくなった結果生じる組織の不可逆的な阻血的障害のこと
損傷の程度は圧迫されていた時間と圧力の相乗効果によって決定されます

圧迫されていた時間と圧力の力
外からの圧迫される力に反応して、生体内では色々な方向の力(応力)が発生
この応力によって組織が引っ張られたりずれたりして組織のダメージが生じます
すなわち、時間×圧迫の力で褥瘡の重症度が決定します

その他影響因子
組織の虚血性再灌流障害
細胞への力学的影響(引っ張り力や圧縮応力など)

リンパ流-間質液流障害
褥瘡は不動という要因から組織が圧迫を受けていること、様々な要因により組織耐久性の低下があることにより発生します

健常者に褥瘡が発生しないのは、生体に影響を及ぼして組織が損傷される前に痛みやしびれを感じ、寝返りや座り直しなどをするからです

褥瘡を発症しやすい方
長期間寝たきりを余儀なくされている
糖尿病などの神経障害があって、痛みやしびれを感じない
脳血管障害や脊髄疾患等で運動障害がある

栄養状態が悪い
高齢で皮膚が薄く弱くなっている
数時間で褥瘡発症するので褥瘡が発生しやすい患者は2~3時間ごとの体位交換が非常に重要

褥瘡の好発部位

褥瘡好発部位
2つの相反する方向の力が皮膚と軟部組織を圧迫する部位
具体的には、生体の大きな骨と床から挟まれる部位です
仙骨部、坐骨部、大転子部、踵部、腸骨稜部などがあります

褥瘡好発部位

もっと詳しく知りたい方には
「まるわかり褥瘡ケア新ガイドライン」はこちら↓↓

褥瘡の特徴と重症度

急性期褥瘡(発症約1週間から3週間までの間)
特徴
急激に創部が変化する時期
局所に強い炎症反応を認める

発赤(紅斑)、紫斑、浮腫、水疱、びらん、浅い潰瘍などの多彩な病態が短期間に次々と出現する
不可逆的な阻血性障害がどのくらいの深さに達しているかを判定することが難しい

褥瘡部、褥瘡周辺の皮膚は脆弱で、外力が加わると皮膚剥離や出血などが容易に生じる
痛みを伴いやすい

治療
適度の湿潤環境を保持しながら褥瘡部を透明ドレッシング材で保護する
慢性期褥瘡(発症1~3週間の急性期を過ぎて経過しているもの)

特徴
基本的に局所の病態変化が少なくなった状態
病変部の深さが正確に評価できる

治療
急性期と同様に局所治療を進める
褥瘡の発生原因を徹底して除去する

浅い褥瘡なのか深い褥瘡なのかを判断し、深い褥瘡の倍は壊死組織の除去
浅い褥瘡:深さが真皮までの褥瘡
深い褥瘡:は真皮を越えて深部組織まで及ぶ褥瘡

重症度
組織の損傷が皮膚・軟部組織のどのレベル及ぶかに比例します。
重症になると浸出液が多くなり、細菌によって感染し、組織が壊死します

褥瘡の重症度分類は、日本褥瘡学会で定めたDESIGN-Rという分類があります
慢性期褥瘡の時期になると病変部の深さが正確に評価できるようになります

看護師ブログ:自宅療養は家族の協力が必要
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反応性充血と褥瘡の見分け方

皮膚発赤の場合、褥瘡であるのか、反応性充血なのかを見きわめる必要があります。
※反応性充血:真皮深層の微小血管の拡張である一時的な発赤
発赤が褥瘡か確かめる方法には、「指押し法」と「ガラス板圧診法」があります

指押し法
人差し指で赤くなっている部分を軽く3秒ほど圧迫し、皮膚が白っぽく変化するかどうかを確認

白くなる場合:可逆性のある皮膚の状態であり反応性充血
白く消退しない場合:持続する発赤で褥瘡と判断

ガラス板圧診法
透明プラスチック板を発赤部に当てます
白く消退する場合:反応性充血
消退しない場合:褥瘡と判断
ガラス板圧診法が、力の加減がしやすく、また皮膚圧迫時の退色の観察もしやすいです。

もっと詳しく知りたい方には
「看護の現場ですぐに役立つスキンケアの基本」はこちら↓↓

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