こんにちは♡
看護師ねふなです
人工呼吸器の設定と
管理目標
について
お伝えします
人工呼吸器の設定と管理目標
原疾患の治療や換気を維持するためにも人工呼吸器管理は重要です。
人工呼吸器管理していくうえで必要な知識、人工呼吸器の設定と管理目標についてまとめています。
1.人工呼吸器での設定項目
人工呼吸器での設定項目
1.モードの設定
2.酸素濃度(FIO₂)
3.1回換気量(VT)・1回吸気圧(Pinsp)・圧支持(pressure support:PS)
4.吸気時間(Tinsp)・呼吸回数(f)
5.PEEP
2.人工呼吸器モード選択
人工呼吸器モード選択
1.圧換気ないしは量換気を選択する
2.気管内挿管・人工呼吸器管理となった原疾患から以下を考慮し決定する
1)人工呼吸器管理の期間はどの程度か
2)患者呼吸メインか人工呼吸メインか(サポートをどの程度考えるか)
自発呼吸よりも人工呼吸を優先させたい場合
A/Cモード(assist-control mode)
SIMV(synchronized intermittent mandatory ventilation:同期式間欠的強制換気)
離脱が近い・自発呼吸を残したい場合
CPAP(continuous positive airway pressure,持続陽圧気道圧)
SIMV
換気方法とモードについて詳しくはこちら
3.FiO2の設定・管理
FiO2の設定・管理
低酸素を避けるため、FiO2は100%から開始する
高濃度酸素は肺にとって有害のため初回評価後速やかに減量させる
48~72時間以内に50%以下をめざす
SpO2で評価しできるだけ低い値にて維持する
4.1回換気量・1回吸気圧・PSの設定
分時換気量の原則
分時換気量=1回換気量(VT)×呼吸回数(f)
VT:理想体重×6-10 mLになるように設定
理想体重の求め方は下記の通りである。
男性理想体重(kg)=50+0.91×(身長cm-152.4)
女性理想体重(kg)=45.5+0.91×(身長cm-152.4)
例)170cmの男性であれば 50+0.91×(170-152.4)=66kg
理想体重66kgのため一回換気量が396ml~660ml
Pinspの設定
圧換気では、Pinspが前述のVTになるよう設定します
一般的に10-15 cmH₂Oとすることで可能となります。
PSの設定
自発呼吸に対するPSを付加する場合
5~20cmH₂Oで追加する
自発呼吸時の1回換気量および呼吸パターンを観察して適切な値に設定します。
5.吸気時間・呼吸回数の設定
Tinsp(吸気時間)・f(呼吸回数)の設定
分時換気量」の原則に従い吸気時間・呼気時間の比を正常の1:2を意識し設定
Tinsp:1.0~1.5秒
f:8~12/分
6.PEEPの効果と設定
PEEP(positive end-expiratory pressure 呼気終末陽圧)
人工呼吸の呼気層に一定の陽圧を付加し肺胞の虚脱を防止
1.機能的残気量を増やして酸素化を改善する
2.無気肺を予防する
3.肺のコンプライアンスを改善し膨らみやすくする
4.静脈還流を減らして心不全を改善する
PEEPの設定
一般的に3~5 cmH₂O
うっ血性心不全の場合
肺水腫の軽減を目的に10cmH₂O(CPAPモード)程度用いる
PEEPを下げるときは注意が必要
6~8時間ごとに2~3cmH₂Oを目安に徐々に下げる
7.人工呼吸管理3つの目標
人工呼吸管理3つの目標
肺傷害予防の視点から以下を目標に人工呼吸器管理を行う
1.VTは10mL/kg(正常:5~8 mL/kg)を超えないようにする
2.プラトー圧が30cmH₂O以上にならないようにする
3.48~72時間以内にFIO₂が50%以下になるように設計する
※プラトー圧
肺の純粋な弾性の圧力を意味し肺のコンプライアンスを求めるうえで重要
静的肺コンプライアンス=一回換気量 /(プラトー圧-PEEP)
人工呼吸器のグラフィック表示見ることができる
※ピーク圧は気道内圧、プラトー圧は肺胞内圧を表す
二酸化炭素貯留の改善には
肺胞換気を増やす目的でVT、fをアップ
酸素化の改善には
FIO2とPEEPの増加
換気改善(換気不全で酸素化が悪い場合)
体位ドレナージ・腹臥位などによるオープンラング
関連記事はこちら
前回の記事はこちら
復職に向けて
知識の整理をしました
今回は
人工呼吸器の設定と
管理目標
について
お伝えしました
前回の記事も
ごらんくださいね♡
最後までご覧いただきありがとうございます
看護師ブログ:ねふなHappyワークライフバランスは現役看護師がネフローゼ症候群発症し職場復帰を目指して奮闘する日々を綴っています
入院した経緯や療養生活で感じた不安など実体験を、同じ症状の方や看護や仕事に悩む方の参考になればと思っています
約10年間異業種で働いた後に看護師に復帰した経験もあります
看護師以外の方にも仕事や日常生活をHappyにする情報を提供できればと思っています