こんにちは♡
看護師ねふなです
復職に向けて
知識の整理をしました
今回は
僧帽弁閉鎖不全症
について
お伝えします
5つのポイントで知る僧帽弁閉鎖不全症
心不全の原因疾患の一つである弁膜症
僧帽弁閉鎖不全症についてポイントを
絞ってまとめてみました
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ポイント1:弁の種類と働き
心臓には右心房と右心室間に三尖弁
右心室と肺動脈間に肺動脈弁
左心房と左心室間に僧帽弁
左心室と大動脈間に大動脈弁と4つの弁があり
心臓弁の役割は血液の流れを
一方通行にし逆流を防止します
心室が収縮する時
僧帽弁と三尖弁は閉じ動脈弁が開いて血液は
それぞれ肺動脈(静脈血)大動脈(動脈血)へ拍出されます
心室が拡張する時
動脈弁は閉じ三尖弁・僧帽弁は
開き血液は心室内へ流入します。
僧帽弁は2枚・三尖弁・大動脈弁
肺動脈弁は3枚の弁尖で構成されています
僧帽弁と三尖弁の弁尖は弁が閉じるときに
心房側に反転しないように腱索(ヒモ状の組織)に
よって心室側の乳頭筋とつながっています
この弁尖と腱索がパラシュート状になることで
心室から心房への逆流が阻止されます
ポイント2:弁膜症は狭窄症と閉鎖不全症
心臓弁膜症
弁が加齢・感染症・外傷・先天的などの
問題によって正常に機能しなくなり
心臓のポンプ機能に様々な支障をきたした状態
狭窄症
弁尖の一つが正しい位置まで開かず
血液が流れにくくなります
閉鎖不全症
心臓の弁が正常に働かず弁の閉鎖が
不完全なため心臓の中で血液が逆流します
ポイント3:僧帽閉鎖不全症
僧帽弁(mitral valve)
左心房と左心室間にある房室弁、弁尖は二尖弁(前尖、後尖)で構成されています。
全開時弁口面積は4~6cm²
僧帽弁閉鎖不全症(mitral regurgitation)
弁自体の破壊、弁膜を引っ張ている啓作や乳頭筋の断裂やたるみにより弁が閉鎖できなくなります。
特徴
1.弁の破壊の原因はリウマチ性心疾患によるものが多い
自覚症状
労作時の呼吸困難、末期には心不全症状
心音
収縮期全部にわたる高い周波数の心雑音を聴取する
第2音の後に第3音が聴取できる
※心音聴取の体位
臥位で心尖部での聴取がしやすい
診断検査
胸部レントゲン撮影:左房の拡大、左第4弓の拡大が認めらます。
心エコー検査
心電図:P波が二峰性、左室肥大の所見が出現します。
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ポイント4:僧帽弁閉鎖不全症の外科的治療
外科的治療
僧帽弁形成術(mitral valvuloplasty:MVP)
胸骨正中切開・人工心肺使用により大きな侵襲を伴います
自己の僧帽弁構造が一体として温存されるため
人工弁置換術と比較し長期間の抗凝固療法や
その他の人工弁に関連した合併症のリスクを回避でき
左室機能が良好に維持され
術後遠隔期の生存率が良好となります
したがって耐久性のある逆流制御が
可能であれば形成術が第一選択となります
僧帽弁置換術
(mitral valve replacement:MVR)
胸骨正中切開・人工心肺使用に
より大きな侵襲を伴います
主な対象は硬化の強いリウマチ性
弁輪石灰化の強い透析例など形成術が技術的に困難な症例
右小開胸僧帽弁形成術
右小開胸アプローチは低侵襲心臓手術
(minimally invasive cardiac surgery: MICS)の1つ
胸骨ではなく胸の右側の肋骨の下を6~8cmほど切開します
胸骨正中切開手術と比較すると出血や痛みが少なく
手術後の回復も早く、患者の負担は大幅に軽減します
小切開なので手術の傷跡も目立たず入院期間も短縮されます
正中切開と比較し手術時間・体外循環時間
大動脈遮断時間は延長しますが人工呼吸器時間
その後のICU滞在時間・在院日数は短縮されます
また、手術死亡・手術後遠隔成績には差がないことも示されています
ポイント5:僧帽閉鎖不全症の内科的治療
内科的治療(保存的療法)
血行動態の不安定な急性MR患者へ内科的薬物療法
必要に応じて大動脈バルーンパンピングや
経皮的心肺補助装置などのサポートによる
救命・集中治療を行います
血行動態が改善した後・外科手術につなげます
慢性MR患者や左室拡大や収縮能低下をきたし
外科手術困難例の場合も内科治療での
長期フォローアップが必要となります
カテーテル治療
MitraClip
足の付け根の静脈からカテーテルを挿入し
心房中隔を穿刺し僧帽弁をクリップで挟み込み留置する手術法です
胸を切開することなく・心臓も止めることなく行うため
開胸手術と比較し入院期間も大幅に短縮されるため
高齢者で手術に耐えられない患者が治療対象として選択されます
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