こんにちは♡
看護師ねふなです
心臓の代償機構と
リモデリング
について
お伝えします
心臓の代償機構とリモデリング
心臓は全身の血液を循環させるポンプの役割を持ち生命維持に欠かせない臓器です。
機能低下におちいった時にはその機能を維持するために代償機構が働きます。
今回は、その代償機構とリモデリングについてまとめています。
1.代償機構
代償機構
生命維持のために必要な心拍出量を維持するための調節機構
心臓の機能がゆっくり低下している場合、心臓が拡大したり、拍動を速くすることで、低下したポンプ力を補う代償機構が働くため、すぐに症状に現れません。
しかし、代償機構も長期間続くと心臓の負担となり、症状が現れてしまいます。
循環について詳しくはこちら
2.代償機構機序
1.レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系が活発化
アンジオテンシンⅡ活性化
末梢血管を収縮させて動脈圧の低下を防ぐ
交感神経を刺激し交感神経による血管収縮物質(バソプレシン、エンドセリン‐1など)の分泌を活性化
アルドステロンの分泌促進
⇒水やナトリウムの再吸収を促進・貯留させ、有効循環血漿量を増やす
⇒心臓への静脈還流(前負荷)が増え心拍出量の増大
前負荷が増えるデメリット
心房圧や静脈圧が上昇するため、うっ血や浮腫を起こしやすくなります。
それを防ぐための拮抗機能としてナトリウム利尿ペプチドが分泌されます。
※ナトリウム利尿ペプチド
ナトリウム利尿や血管拡張を促したり、交感神経系・RAA系を抑制する作用を持ちます。
しかし、交感神経系やRAA系の方が作用として強いため、心拍数の増加や末梢血管抵抗性の上昇、体液貯留が継続していきます。
2.交換神経系が活発化
心臓の収縮力と心拍数が増加
⇒心拍出量が増加
末梢血管を収縮し血管抵抗性を上げ(後負荷)動脈圧の低下を防ぐ
⇒心臓還流血液量の維持
代償機構によって、心拍出量が保たれ、循環動態は維持されます。
代償機構が長く続くと心筋への負担が増大し、心肥大やさらなる心機能低下に陥ります。
その結果必要な心拍出量を維持することができなくなり、病態は悪化していきます。
3.心臓リモデリング
リモデリング
心臓が血行力学的負荷に対応し循環動態を一定に保つために構造と形態を変化させる
心臓の収縮力・拡張力の低下、心臓筋肉の線維化によって起こる
アンジオテンシンⅡやエンドセリン、カテコラミンなどの神経体液性因子が関与する
心拡大(遠心性肥大)
血液量の増加によって心臓の内腔、外腔ともに拡大する状態
Frank-Starling(フランクスターリング)の法則
心肥大(求心性肥大)
心拍出時に過剰に圧力がかかる心負荷(高血圧、心臓弁膜症)によって心筋細胞が肥大し、心臓の内腔は縮小し、外腔は拡大する状態
Laplace(ラプラス)の法則
心筋梗塞後のリモデリング
1.梗塞部の壁運動が低下し、非梗塞部のみの壁運動では必要な心拍出量が得られなくなる
2.Frank-Starling機序により左室容積が増大する
3.容量負荷に基づく左室壁応力上昇に対する代償として残存心筋の肥大が生じる
高血圧によるリモデリング
1.高血圧による圧負荷が加わると、心筋は代償性に肥大し、心機能を保持しようとする
2.過剰な圧負荷がさらに持続すると、心筋細胞は伸展し、心室腔は拡大する
心臓リモデリングの抑制
心臓リモデリングは生体の代償機構ですが、その促進は長期的には予後不良因子となる
ACE阻害薬は心室リモデリングを抑制し、心不全の発症を予防した研究結果もあります。
関連記事はこちら
「伸展ステージ別に理解する心不全看護」↓↓
前回の記事はこちら
復職に向けて
知識の整理をしました
今回は
心臓の代償機構と
リモデリング
について
お伝えしました
前回の記事も
ごらんくださいね♡
最後までご覧いただきありがとうございます
看護師ブログ:ねふなHappyワークライフバランスは現役看護師がネフローゼ症候群発症し職場復帰を目指して奮闘する日々を綴っています
入院した経緯や療養生活で感じた不安など実体験を、同じ症状の方や看護や仕事に悩む方の参考になればと思っています
看護の知識も少しずつまとめて紹介しています
約10年間異業種で働いた後に看護師に復帰した経験もあります
看護師以外の方にも仕事や日常生活をHappyにする情報を提供できればと思っています