看護プチ情報看護技術:循環の観察

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看護プチ情報看護技術:循環の観察

循環の観察

看護師復帰ブログではプロフィールでもお伝えしているように約10年看護師として勤務後
一旦異業種で働き再び看護師復帰をした経験があります。
今回ネフローゼ症候群に罹患し、職場復帰を目指しています。
その時々の不安や悩み、また参考になったことをお伝えしていきます。
看護の知識もちょっとずつまとめてアウトプットしていきます。
今回は看護技術:循環の観察についてです。

循環:大循環と肺循環

看護師ブログ・循環器イメージ

血液は、常に全身を循環し、酸素、栄養を運び細胞で、酸素、栄養素が放出され
二酸化炭素、その他の廃棄物を吸収し、また運搬する役割を担っています。
その血液の流れを循環といいます。循環には体循環と肺循環があります。
体循環
肺で酸素化された血液が左心室→大動脈→体循環の動脈→細動脈→毛細血管床→組織にて
酸素および栄養素が放出され、二酸化炭素およびその他の廃棄物が吸収されます。
毛細血管床→細静脈→体循環の静脈→上大静脈・下大静脈→右心房へと戻ってきます。
肺循環
脱酸素化された血液が右心房→肺動脈幹→左・右の肺動脈→肺の細動脈→毛細血管床→
肺へ戻り二酸化炭素が放出され、酸素が吸収されます。
酸素化された血液は、毛細血管床→細静脈→肺静脈→左心房に輸送されます。

循環:心臓の構造

心臓はほとんどが心筋という筋肉でできています。心臓の筋肉の壁には、3つの層があります。
最も外側の層は、心外膜(または臓側心膜)です。 心外膜は心臓を覆っており
大血管の根本を包み込み、心臓壁を保護嚢に付着させています。
中間の層は心筋層です。 この強靭な筋組織が、心臓のポンプ作用の動力源となっています。
最も内側の層は、心内膜で、心臓の内側を覆っています。
また、心臓は右心房、左心房、右心室、左心室の4つの部屋にわかれ、心房と心室の間
右心室と肺動脈、左心室と大動脈の間には弁があります。
弁はポンプの動きに応じて開閉し、血液の逆流を防いでいます。

心臓構造

心ポンプ機能を維持する4因子

心臓のポンプ能力は心拍出量(cardiac output:CO)と言い
「1分間に心臓が送り出す血液量(リットル)」であらわされます。
一般的な正常成人の一回心拍出量は約70~80ml、これに1分間の心拍数を掛けることで
1分間の拍出量が求められます。一般的な心拍数が60~80回/分のため5~8L/分となります。

そのポンプ機能を維持する因子

心拍数:心臓が血液を全身へ送り出す回数。
運動などで増加し、より多くの血液を全身へ送りだします。
心筋収縮力が低下している場合には、反対に心拍出量が低下する危険性があります。
心筋収縮力:心臓に溜まった血液を送り出す時に心臓を縮める力
収縮力が低下していると、血液が溜まっても心拍出量は低下します。
前負荷:心臓が収縮する直前にかかる負荷
流入する血液量が多いほど前負荷は大きくなり、前負荷の増加に比例して心拍出量も増加します。
一定の水準を超えてしまうと反対に低下してしまいます。
後負荷:心臓が収縮するときにかかる負荷
血管抵抗が高いほど増大します。高血圧の場合だと弱い力では血液が送り出されないので
心臓に強力な収縮力が要求されます。
結果として心臓に負担がかかってしまうため、後負荷の増大(高血圧)は
心不全を引き起こすリスク因子となります。

この4つの因子が破綻すると、心拍出量が低下がします。

循環評価のための観察

循環器アセスメント観察のポイント

意識レベル:ジャパンコーマスケール(ICS)グラスコーマスクール(GCS)を用いて評価
ショック:顔面蒼白 冷汗 呼吸不全 虚脱 頻脈 動脈触知不可 乏尿など
チアノーゼ:顔面蒼白 口唇、爪床の色調変化
浮腫:顔面、眼瞼、下肢、全身
頸静脈怒張:ベッドアップ45度にしても経静脈の怒張が消失しない
呼吸状態:肩呼吸、頻呼吸、労作時の息切れ、起坐呼吸、喘鳴、咳嗽、泡沫状痰、発作性夜間呼吸困難

「見逃さない」「聞(聴)き逃さない」、患者様の訴えや全身の症状を見逃すことなく
観察することが重要です。

視診:患者様の全身状態を目で観ることが重要、局所だけではなく全身を観察する

聴診:心音、呼吸音の聴取を行う
   詳しくは看護プチ情報~聴診心音~

触診:①脈拍測定②心尖拍動の確認③腹部・両下肢の動脈の聴診の順番で行います。
はじめて脈をとる患者さんの場合は、両橈骨動脈を同時に測定し、左右差がないかを確認します。
脈拍測定は脈拍数のほかに、リズム、脈拍欠損の有無、脈拍の強さ・速さ・左右差
上下肢差などを確認します。
心尖拍動の確認手のひらを胸骨正中部位に当てて、指の先端で心尖拍動を触知します。
右の手のひらを胸骨正中に合わせてあてると心尖部付近になります。
腹部・両下肢の動脈の触診腹部の触診では、上腹部から中腹部の正中線上付近にあたる、腹部大動脈の拍動に注意し観察します。

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