こんにちは♡
看護師ねふなです
血液吸着
血漿交換
について
お伝えします
血液吸着と血漿交換
血液浄化療法は、血液を体内から取り出し・透析・濾過・吸着など、様々な方法を用いて血液中の有害物質や不要な物質を取り除き再び血液を体内に戻す治療法です。
今回は、血液吸着と血漿交換についてまとめています。
1.血液吸着療法
Hemoadsorption:HA血液吸着療法
血液を血漿分離膜で血球成分と血漿成分に分けた後に、血漿成分のみを吸着器に通すことで、病気の原因物質のみを吸着して除去する治療法
抗凝固薬を注入しながら吸着筒に血液を通すのみのため、構成は単純なものとなります。
CHDFと同様に血液浄化装置を使用します。
CHDFについて詳しくはこちら
種類
エンドトキシン吸着療法
細菌がつくる毒素エンドトキシンが体内に入ると、種々の炎症性メディエーターが産生され、発熱・血圧低下などの敗血症性ショックをきたします。
血液をエンドトキシン吸着カラムに通してエンドトキシンを取り除く治療法を行うと、劇的に改善することがあります。
近年では急性肺障害や間質性肺炎の急性増悪症例に対して、エンドトキシン吸着を行うと、酸素化能や炎症性メディエーターを改善することが報告されています。
活性炭吸着療法
ある種の薬物中毒では、体外循環を行い、血液を活性炭カラムに通すことにより薬物を吸着除去できます。
血液の止血に重要な役割をする血小板も同時に吸着されてしまい、血小板が減少してしまうことがあります。
ビリルビン吸着療法
劇症肝炎、術後肝不全に対しビリルビンを選択的に吸着除去する治療方法
吸着器はヘパリンを吸着するので、プライミング時のヘパ生や治療中の抗凝固剤を増量する必要があります。
「写真でわかる透析看護アドバンス」は↓
2.血漿交換
血漿交換(Piasma Exchange:PE)
体外に取り出した血液を血漿分離器で血球成分と血漿成分に分離した後、患者の血漿を廃棄し、その分を鮮凍結血漿やアルブミン化水溶液で置き換える治療法
特徴・適応症例
血漿成分に含まれる病因物質を除去することができる
正常な血漿に含まれる凝固因子を補充することも可能
肝機能低下時に肝臓の機能を補助する目的で使用される
装置はCHDFと同様に血液浄化装置を使用
※病因物質が血液透析や血液濾過透析では除去できない大きな物質の場合や病因物質が特定できない場合には血漿交換で血漿を入れ替えることで治療効果が期待されます。
3.血漿交換の構成
動脈チャンバ、静脈チャンバ、気泡検出器については血液透析と同様
1.脱血・送血
静脈に留置したバスキュラーカテーテル使用
2.ピロー
血液浄化装置の脱血センサーに取り付け脱血の状態を監視
3.血液ポンプ
成人のPEの場合、80~120ml/分程度で設定
4.抗凝固薬
・ナファモスタットやヘパリン等が用いられる
5.血漿分離膜
血液を通し、血球成分と血漿成分を分離する膜
血球成分は患者の体に戻され、血漿成分は破棄される
6.血液浄化装置
血漿交換を行うときは、CHD、CHDFを行う血液浄化装置を使用する
補液ポンプがFFPを血液回路内に送り込む役割
濾過ポンプが血漿を取り出し破棄する役割
4.血漿交換の応用
血漿吸着(Plasma Adsorption:PA)
分離膜を用いて患者の血漿を取り出し吸着筒に流して血漿中の病因物質を除去する
二重濾過血漿交換(Double Filtration Plasmapheresis:DFPP)
血漿分離膜に通しタンパク質のうち、アルブミンなどは戻しグロブリンなどは破棄する治療法
※PEより病因物質の除去効率は悪くなるがDFPPは血液製剤の使用量が少ないため血液製剤の使用を
抑制したい場合に選択されます。
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復職に向けて
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今回は
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について
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看護師ブログ:ねふなHappyワークライフバランスは現役看護師がネフローゼ症候群発症し職場復帰を目指して奮闘する日々を綴っています
入院した経緯や療養生活で感じた不安など実体験を、同じ症状の方や看護や仕事に悩む方の参考になればと思っています
約10年間異業種で働いた後に看護師に復帰した経験もあります
看護師以外の方にも仕事や日常生活をHappyにする情報を提供できればと思っています