こんにちは♡
看護師ねふなです
虚血性心疾患
運動療法の機序
お伝えします
虚血性心疾患運動療法の機序
運動療法は、心筋梗塞において再発防止や、心不全の予防効果、狭心症においては動脈硬化病変の予防などの効果が得られ、患者の予後、QOL向上にも重要な役割があります。
虚血性心疾患における運動療法の機序についてまとめました。
1.運動療法
運動療法
心臓リハビリテーション
二次予防手段としての運動療法
包括的心臓リハビリテーション
ライフスタイルの是正、冠危険因子の是正等、一般療法全てを含む
運動療法効果
規則的な運動、日常生活、職業上の活発な身体活動
⇒高血圧、糖代謝異常、肥満、脂質異常症等の動脈硬化の危険因子を軽減
プラーク破綻、血栓形成率を軽減
冠動脈疾患の発生・再発を予防し冠動脈疾患による死亡を減少
2.運動療法による予後改善の機序
運動療法による予後改善の機序
動脈硬化危険因子の是正
交感神経活動の抑制・副交感神経の自発的活動(トーヌス)の亢進
副交感神経トーヌスを高め、安静時の交感神経活動や心拍数を減少させる
これらは、心室細動閾値を低下させ、突然死のリスクを軽減する
血管内皮機能の改善、血管炎症反応の抑制
血管内皮機能を改善し、冠灌流を改善することによって心筋虚血を改善する
心筋酸素消費量の決定因子
1.圧仕事量
2.心拍数
3.心筋の収縮性
心拍数と、収縮期血圧の二重積を持って心筋酸素消費量の指標とする
運動時は血圧、心拍数ともに増加するため心筋酸素消費量は増大する
運動トレーニングの効果
最大運動時の二重積を増加させるが、一定負荷時の交感神経活性が減少しその結果血圧と心拍数が減少し、 二重積が減少する⇒心筋酸素消費量の減少
虚血性心疾患例において運動トレーニングを行うと、虚血を誘発する運動強化を相対的に高めることが可能である
3.心肺運動負荷試験とAT
心肺運動負荷試験(CPX)
心臓、肺だけでなく筋肉を含めて、運動耐容能(体力)を評価する検査
モニター監視下での運動のため安全
科学的な裏付けによるため、治療の効率を上げる可能性がある
AT(anaerobic threshold嫌気性代謝閾値)
運動の強度を増していくとき、筋肉のエネルギー消費に必要な酸素供給が追いつかなくなり、血液中の乳酸が急激に増加し始める運動強度の値
軽い運動から運動の強さが増していき、有酸素運動から無酸素運動に切り替わる転換点となる運動強度のレベルのこと
有酸素運動:酸素≒二酸化炭素:酸素が十分に取り込まれ心臓に負担が科ならない運動
無酸素運動:筋肉に乳酸が蓄積し乳酸を減らすために代謝系が働いて二酸化炭素が増加
ATを用いた運動療法
有酸素運動の範囲なので長時間運動を持続することが可能
疲労物質である乳酸の上昇が起こらない
乳酸上昇によるアシドーシスが起こらない
血中カテコラミンの増加が起こらない
運動に対する心臓の機能の応答を保てる
高血圧や糖尿病、肥満、高脂血症など、冠危険因子改善の運動強度としても望ましい
ATを超えると換気亢進が生じ、本人が運動中に強度上限を自覚しやすい
※AT以上の過負荷での運動
カテコラミンの増加やアシドーシスによって、心臓に負担がかかり不整脈の誘発や、心不全患者では左室駆出率の低下が起こる
4.METと筋力強化運動・等張性・等尺性運動
MET(Metabolic unit:身体活動エネルギー消費量)
⇒運動強度を表す単位
運動時の酸素消費量が安静座位の酸素消費量の何倍に相当するかをあらわす
1MET=約35ml/min/kgの酸素消費量=安静に座っている状態
通常7METs以上の運動能力があれば日常生活に支障がないと考えられる
筋力強化運動
対象筋
下腿三頭筋(足底屈筋)、大腿四頭筋(膝伸筋)などの、抗重力筋
三角筋(肩関節外転並びに挙上筋)、上腕二頭筋(肘屈筋)などの上腕筋
開始時期
回復期から積極的に筋力強化を始める
運動上の注意点
バルサルバ効果を避ける呼吸法(息を吐きながら挙上する)
1セットごとの回数を少なくして過度の血圧上昇を避ける
等張性運動
歩行、ジョギングの様に骨格筋の収縮と弛緩をリズミカルに繰り返す運動(動的運動)
呼吸循環動態(心拍数、収縮期血圧、酸素消費量)は負荷増量に対し直線的に増加する
等尺性運動
重量挙げのように、筋肉の長さを変えずに一定の抵抗下で行う運動(静的運動)
心拍数や酸素摂取量の増加はわずかであり、収縮期血圧の上昇が著しい
低運動機能や心血管疾患は、血圧上昇、末梢血管抵抗増大による循環機能不全のリスク
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前回の記事はこちら
復職に向けて
知識の整理をしました
今回は
虚血性心疾患
運動療法の機序
について
お伝えしました
前回の記事も
ごらんくださいね♡
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看護師ブログ:ねふなHappyワークライフバランスは現役看護師がネフローゼ症候群発症し職場復帰を目指して奮闘する日々を綴っています
入院した経緯や療養生活で感じた不安など実体験を、同じ症状の方や看護や仕事に悩む方の参考になればと思っています
約10年間異業種で働いた後に看護師に復帰した経験もあります
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