看護プチ情報看護知識:脳循環に影響する因子

*本サイトはアフィリエイト広告を利用しています。
看護プチ情報看護知識:脳循環に影響する因子 看護
看護プチ情報看護知識:脳循環に影響する因子

看護師復帰ブログではプロフィールでもお伝えしているように約10年看護師として
勤務後一旦異業種で働き再び看護師復帰をした経験があります。
今回ネフローゼ症候群に罹患し、職場復帰を目指しています。
その時々の不安や悩み、また参考になったことをお伝えしていきます。
看護の知識もちょっとずつまとめてアウトプットしていきます。
初めて入院にまで至った病気、ネフローゼ症候群について、入院の経緯をお伝えし
少しでも同じ症状の方がの療養生活の参考になればと思います。
今回は脳循環に影響する因子について記載しています。

仕事選び転職サイトはこちら↓↓

脳虚血

脳は、多量の酸素を必要とします。脳は心拍出量の15~20%、全酸素供給量の20%を
受けています。
通常脳血流量(cerebral blood flow:CBF)は50ml/100g/分で平均動脈圧
50~150mmHgの範囲であればCBFは自動調整能によって一定レベルに
維持されています。
臨床的に脳虚血と言われる状態はCBFが18-20m1/100g/分以下となった状態です。
CBFが10ml/100g/分以下でATP枯渇、細胞の脱分極が起こり、この状態が
続くと脳の不可逆的な変性が起きます。
CBFは脳灌流圧(cerebral perfusion pressure:CPP)、動脈血酸素分圧(PaO2)
動脈血酸素含量(CaO2)、動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)、血液の粘稠度の
影響を受けます。
高血圧患者の場合、CBFの自動調整範囲が高血圧側にシフトする為、健常者では正常と
考えられる血圧でも脳虚血を起こすことがあります。

通常脳血流量(cerebral blood flow:CBF)に影響を及ぼす因子①

①CCPとCBF
CPPは平均動脈血圧と平均頭蓋内圧(intracranial pressure:ICP)の差で表します。
ICPの平均は5~15mmHgです。
CPPが50mmHg以下になると、酸素供給不足によって脳は虚血状態に陥ります。
②PaO2・PaCo2とCBF
貧血の場合ならびにPaO2ga50Torrを下回った場合CBFは著明に増大します。
PaCO2が20~80Torrの場合、1TorrのPaCO2変化に対し、CBFは1~2ml/100g/分の
割合で増加します。そのため、頭蓋内のコンプライアンスが低ければ、ごくわずかな
高二酸化炭素症でもICPは著明に増加します。
CBFと酸素の関係は、動脈血酸素含量(CaO2)から考えると理解しやすいです。
CaO2は通常16-20ml/dl動脈血で、酸素運搬量(DO2)は8-10mlO2/100ml動脈血で
ヘモグロビン濃 度と酸素飽和度との積に比例 しています。
CaO2とCBFとは線形関係にあるため、高度の貧血を来すとCBFは劇的に増大します。
ヘモグロビン解離曲線の形状から考えて、PaO2が約50mmHgを下回るまでCaO2は
ほとんど変化しませんが、CBFは著明に増大します。
臨床的にはPaO2が30-35mmHg以下で脳虚血になると考えられます。

仕事選び転職サイトはこちら↓↓

通常脳血流量(cerebral blood flow:CBF)に影響を及ぼす因子②

③体温とCBF
脳温度を適正に保つことは、脳外科手術における脳保護として重要であり
近年軽度低体温療法が注目されています。
低体温になるとCBFは1℃につき、約6%低下します。
④CMRo2とCBF
脳酸素代謝率(cerebral metabolic rate of oxgen:CMRo2)は通常、3.5ml/100g脳組織
です。脳代謝はグルコースと酸素に依存しており、CMRo2に影響を与える因子としては
麻酔薬、体温、痙攣発作があげられます。

水頭症

脳脊髄液は、脈絡叢で血液から産生されます。
脳脊髄液の循環障害で最も問題になるのが水頭症です。

脳浮腫①

脳浮腫は、頭部外傷、脳出血、脳腫瘍など様々な疾患に付随して発症します。
進行すると脳ヘルニアを引き起こし、死につながる可能性があるため、脳浮腫の
コントロールは重要です。
脳浮腫の分類(Klatzo分類)
細胞毒性浮腫
損傷部位:脳細胞
血管透過性変化:亢進
形態学的変化:細胞外腔拡大 アストロサイト膨張
原因疾患:低酸素、代謝異常、水中毒、脳処決初期
血管原性浮腫
損傷部位:脳血管
血管透過性変化:なし
形態学的変化:脳細胞膨張
原因疾患:凍結損傷、外傷、炎症、脳虚血後期

脳浮腫②

脳浮腫の発生あるいは進行に、アクアポリン(Aquaporin:AQP) の関与が考えられます。
アクアポリン
細胞膜に存在する細孔(pore)を持ったタンパク質でMIP(major intrinsic proteins)
ファミリーに属する膜内在タンパク質の一種
細胞への水の取り込みに関係し、水分子のみを選択的に通過させることができます。
①AQP4の働き
脳室周囲・くも膜下腔(軟膜)・視床下部・脈絡膜叢などに存在することから
脳脊髄液量調節屋ホルモン分泌に関与している可能性が考えられます。
脳内においてAQP4は、様々な機能をつかさどるアストロサイト(星錠膠細胞)に特に多く
発現していることから血管と脳の水の移動に関与していることが予測されています。
②AQP1の働き
AQP1は脈絡膜叢においてAQP4とともに発現しており、それぞれが髄液の産生あるいは
吸収に関与していると推測されます。

痙攣の管理

痙攣
脳内の異常な電気放電や電流の異常が、骨格筋に至る運動神経経路を興奮させ
筋肉の急激な不随意運動を起こすものです。
痙攣の原因
①器質的脳疾患:脳腫瘍、脳血管障害、脳感染症、頭部外傷
②機能的脳疾患:水・電解質異常、循環不全、腎不全、肝不全、低血糖、パーキンソン病
ジストニア、痛み、顔面けいれん、三叉神経痛
③全身疾患:低血糖、熱性けいれん、破傷風、低酸素血症、中毒、髄膜炎
痙攣発作時には、そのタイプや持続時間、意識障害の有無を確認し、全身性か局所性かを
見極める必要があります。全身性の場合は、気道を確保し直ちに医師へ報告し
原因検索を行う必要があります。

関連記事はこちら

看護プチ情報

前回の記事はこちら

ネフローゼ症候群療養日記~自宅療養⑬

看護師ブログ:ねふなHappyワークライフバランスは現役看護師がネフローゼ症候群発症し職場復帰を目指して奮闘する日々を綴っています。
ネフローゼ症候群で入院した経緯や療養生活で感じた不安などを分かりやすく説明して、同じ症状の方や看護や仕事に悩む方の参考になるようにしています。
看護の知識も少しずつまとめて紹介しています。
また、約10年間異業種で働いた後に看護師に復帰した経験もあります。
看護師以外の方にも仕事や日常生活をHappyにする情報を提供できればと思っています。

タイトルとURLをコピーしました