心理的安全性
今回は
看護師の悩み職場の人間関係、心理的安全性について記載します
看護師ねふなブログは現役医療従事者がネフローゼ症候群に罹患
約1年後・職場復帰を目指して奮闘する日々を綴っています
今まで培ってきた看護の知識を整理しアウトプット
看護の知識も少しずつまとめています
職場の人間関係
病院見学を希望する新卒看護師、既卒看護師ともに「職場の雰囲気を知りたい」と
言われる方が多いです
また、別記事にも記載しているように、退職や、転職の理由が「上司・経営方針への
不満35%人間関係32%(複数回答アンケート)」と上位に来ています
このように職場の人間関係は離職、転職、復職、人材確保のすべてに影響している
とも考えられます
心理的安全性
1999年にハーバード大学で組織行動学を研究するエイミー・エドモンドソン教授が
「このチームでは対人関係上のリスクを取っても安全な場所であるという認識が
共有されている状態」と定義されました
対人関係上のリスクとは
・ 無知だと思われる不安
・無能だと思われる不安
・邪魔だと思われる不安
・ネガティブだと思われる不安
心理的安全性が低いと
この職場では率直に意見を言ったりアイデアを提供したり質問したりしても
懲らしめを受けるんじゃないか
ばつの悪い思いをするんじゃないか
自分の能力が低く見られるのではないかと
不安になるため自分の失敗を認めない
ミスを報告しないといった問題が生じる可能性が高まると考えられています
心理的安全性が注目される背景
Google社が2012~2015年までの4年間に行った労働改革プロジェクトの成果報告として
「心理的安全性がチームの生産性を高める重要な要素である」と発表したことに端を発しています
働き方や価値観が多様化し、生産性の高い組織づくりが求められるようになりました
ある研究結果によると組織の生産性は個人の能力や働き方ではなく安心して発言できる
協力的な雰囲気・体制といった「心理的安全性」に影響を受けるとされています。
心理的安全性がもたらす効果
コミュニケーションの活発化
自分の考えや 発言が否定される不安がないため、発言を控えることがなくなり
建設的な議論ができるようになります
仕事に関する話だけでなくインフォーマ ルコミュニケーションも活発化し
信 頼 関 係 が 構 築されやすくなります
新しいアイデアの創出
普段のなにげない会話から仕事に関する新しい気付きが生まれやすくなり
イノベーション促進されます
報告をする際の心理的なハードルが低くなるため、問題が生じたときにもすぐに
報告・共有ができ、迅速な対応が可能になります
ストレスが減るなどのメンタルヘルスケア面での効果も期待できます
従業員が安心し、主体的に働けるようになることで、生産性が高まり
組織へのエンゲージメントも向上します
心理的安全性を測る「7つの質問」
エイミー・エドモンドソン教授が提唱した以下の7つの質問があります
ネガティブな回答が多ければチーム内で信頼関係が築けておらず
不安を抱えている可能性が高いとされています
1.このチームでミスをしたら、きまって咎められる
2.このチームでは、メンバーが困難や難題を提起することができる
3.このチームの人びとは、他と違っていることを認めない
4.このチームでは、安心してリスクをとることができる
5.このチームのメンバーには支援を求めにくい
6.このチームには、私の努力を踏みにじるような行動を故意にする人は誰もいない
7.このチームのメンバーと仕事をするときには、私ならではのスキルと能力が
高く評価され活用されている
心理的安全性が低下する問題を解決するには
1.意見・発言を否定する雰囲気
⇒ポジティブな反応を増やす
→メンバーの発言を否定しない、メンバーの働きぶりへの感謝を伝える
⇒メンバーの積極的な参加を促す
→会議で全員が積極的に参加できる雰囲気づくり
否定・批判のネガティブ表現が強いメンバーがいればフィードバックの場で是正を促す
メンバーを意思決定プロセスに参加させる
2.協力のための意識・体制がない
⇒共通の目標を設定する
→目標が同じだと、達成のために協力し合える雰囲気が生まれます
⇒業務内容・進捗を可視化する
→仕組みを設けることで、協力の声かけ、情報共有が活発になります
3.不安を抱きやすく改善が見込めない制度や体制
⇒評価方法を見直す
→従業員が安心して働けるように、評価項目や基準を思い切って見直します
⇒風通しを良くする施策をとる
→従業員同士が信頼関係を築けるようコミュニケーション機会を設けることも有効です
上司部下間の1on1での面談の定例化
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