意思決定支援ツール:臨床倫理4分割法

*本サイトはアフィリエイト広告を利用しています。
意思決定支援ツール:臨床倫理4分割法 看護
意思決定支援ツール:臨床倫理4分割法
看護師ねふな
看護師ねふな

こんにちは♡
看護師ねふなです

  

復職に向けて
知識の整理をしました

 
今回は
意思決定支援ツール
臨床倫理4分割法
について

お伝えします

意思決定支援ツール:臨床倫理4分割法

患者の意思決定支援の実践として臨床倫理の4分割法についてまとめています。

看護倫理よい看護・よい看護師への道しるべ」はこちら↓↓

マイナビ看護師

臨床理論の4分割法

臨床倫理の4分割法
現場において円滑に治療方針を決定するための実践的な方法
倫理綱領や倫理原則にも準ずる考え方です。
臨床現場では、治療方針を決定する際に患者さんを中心として、看護師、医師、患者の家族といった様々な立場から多様な意向を示されることが多いです。
そのため、関係者がスムーズに足並みを揃えられないことも珍しくありません。
このような場合には、臨床倫理の4分割法に基づいた倫理的決定を行うケースが多く見られます。
臨床倫理の4分割法は、医学的適応、患者の意向、QOL、周囲の状況の4つの視点から患者の情報を出し合い、最終的にチームで最善策を考える手法です。

看護師専門の転職サイト【ナースジョブ】

臨床倫理の4分割法発展の経緯

ジョンセンらは 1992 年に決疑論をもとにした症例検討の方法として、医学的適応、患者の意向、QOL、周囲の状況という四つの項目について、必要な情報や問題点を整理して、分析をする方法を提案しました。
これら4つの項目には、それぞれ関連する倫理原則があります。
医学的適応は善行・無危害の原則患者の意向は自律尊重の原則、QOLは善行・無危害の原則自律尊重の原則、周囲の状況は正義の原則です。
ここでの倫理原則とは、ビーチャムとチルドレスが示した、生命倫理の四原則に対応するものです。
善行の原則
仁恵や恩恵の原則ともいい,患者にとって恩恵となることは行うべきだという原則
無危害の原則
患者にとって危害となるようなことは行うべきではないという原則
自律尊重の原則
自己決定権の尊重、患者が自分で考えて判断する自律性を尊重しなければならないという原則
正義の原則
公平と公正のという意味があり、公平な資源の分配、資源を分配する際の公正さにかかわる原則
四分割表はジョンセン臨床倫理の検討方法を日本語版の訳者が四分割表というツールに落とし込んだものです。

医学的適応

医学的適応(Medical Indication)
診断と予後
 患者の医学的な診断、病状や予後
治療目標の確認
 治療の目標と成功の可能性
医学の効用とリスク
 治療に失敗した場合の対応
無益性
 医療ケアを受けることが患者さんの利益となるか

気になる職場の生の情報満載 看護師転職サイト『ナースJJ』

患者の意向

患者の意向・動向(Autonomy)
判断能力
 判断能力の有無
インフォームドコンセント
 利益やリスクの説明を受け、理解した上で同意したか
治療の拒否
 治療に協力しない、協力できない
事前の意思表示
 治療前の意思表示、患者が受けたい治療
代理意思決定
 患者の代理で方針を決定する方がいるか
権利の尊重
 患者の選択する権利が尊重されているか

幸福追求(QOL)

幸福追求:QOL(Quality of life)
QOLの定義と評価
誰がどのような基準で決めるか
偏見の危険
 QOL評価にバイアスがかかっていないか
何が患者にとって最善か
 治療した場合、治療しなかった場合の社会復帰の可能性
 治療で患者がどのような不利益を被るか
 現在、将来の状態は患者にとって苦しい状況となるか
 治療を中止する場合、その理由は何か
 緩和ケアは受けられるか
QOLに影響を及ぼす因子

周囲の状況

周囲の状況(Contextual Features)
家族や利害関係者
 患者の家族の問題
守秘義務
経済的側面、公共の利益
 経済的な問題
 方法の正当性
施設の方針、診療形態、研究教育
 利用する資源
 医療関係者側の問題があるか
 臨床研究・教育に問題があるか
法律、慣習、宗教
 治療決定が法的にどのような意味をもつか
 宗教や文化による問題があるか
その他 (診療情報開示、医療事故)

臨床倫理4分割法

1.倫理的な問題で判断に困っている症例について、できるかぎり情報を収集する。
 この時点では、まだ四分割表は使用しない。
2.四分割表を使用して、医学的適応、患者の意向、QOL、周囲の状況のすべてについて、考えられる問題点を列挙する。
※項目を埋める順序に決まりはないが、書籍内では医学的適応、患者の意向、QOL、周囲の状況の順にすすめられている。
※ある一つの情報や問題が複数の項目に当てはまる場合は、いずれの項目にも記載する
 どこにいれたらいいか迷うような情報や問題も、暫定的にどこかに記入する。
3.すべての項目を網羅し全体が見えたところで、『臨床倫理学』の中で紹介されている議論や症例などを参考に、何を優先すべきか、何がもっとも適切かについて判断を行う。
※それぞれの項目の中でわかっていること、わかっていないことを整理し、必要がある場合、そして時間的に余裕がある場合にはさらに情報を追加していく。そのうえで、全体をみて各項目ごとの対処の仕方を検討し、その対処の仕方が対立するような場合には、何を優先すべきかを考えていく。

四分割法のメリット

四分割表を使用することのメリット
4つの項目に必要な情報や問題点を整理することで、医学的な判断が困難な事例なのか、それとも医学とは別に心理的側面や社会的側面などの影響により問題が生じているのかを整理できる
1.4つの項目を埋める中で、それまで気づかなかった問題点を発見できる
2.対処可能な問題を一つ一つ解決する過程で、新たな方策が見出される
3.症例の倫理的問題をもれなく把握し、その対処の方法を考えるための道具である
4.ある特定の時点の判断の際の手助けになると同時に、各項目の問題点を一つ一つ解決しながら、さらにその先の時点で再検討するというように、経時的・連続的に用いられる

もっと詳しく知りたい方には
看護倫理よい看護・よい看護師への道しるべ」はこちら↓↓

関連記事はこちら

ACP看護師の役割

看護倫理綱領16項目

6つのポイントで知る医療倫理

前回の記事はこちら

看護師ねふな
看護師ねふな

復職に向けて
知識の整理をしました

 
今回は
意思決定支援ツール
臨床倫理4分割法
について

お伝えしました

前回の記事も

ごらんくださいね♡

大動脈解離・解離性大動脈瘤の治療と生活上の注意
大動脈解離・解離性大動脈瘤の治療と生活上の注意

大動脈解離・解離性大動脈瘤の治療と生活上の注意

看護師ブログ:ねふなHappyワークライフバランスは現役看護師がネフローゼ症候群発症し職場復帰を目指し奮闘する日々を綴っています。
ネフローゼ症候群について、入院の経緯、療養生活の不安などをお伝えしています。
同じ症状の方の療養生活への不安や悩みの参考になればと思っています。
また、一度看護師をやめて、異業種で約10年働き再び看護師復帰をした経験もあります。
そんな経験が、看護師の方への仕事の参考になればと思っています。
看護師以外の方の悩み解消や日々をHappyに過ごす参考になればと思っています。

看護師資格あるし復職しようかな?ブランクありの求人も掲載中【看護師求人EX】
タイトルとURLをコピーしました