こんにちは♡
看護師ねふなです
HIT
ヘパリン起因性血小板減少症
について
お伝えします
HITヘパリン起因性血小板減少症
ヘパリンは血栓塞栓症や播種性血管内凝固症候群の治療や人工透析、体外循環、カテーテル治療での凝固防止など多岐にわたり用いられる抗凝固薬です。
そのヘパリンの重大な副作用HITヘパリン起因性血小板減少症についてまとめています。
1.ヘパリン起因性血小板減少症
ヘパリン起因性血小板減少症(heparin-induced thrombocytopenia:HIT)
抗血栓薬/抗凝固剤として広く用いられているヘパリンの重大な副作用
発生機序
Ⅰ型
ヘパリンによる非免疫学的機序による軽度の血小板減少
Ⅱ型
ヘパリン・PF4複合体抗体を介した免疫学的機序による血小板減少
※Ⅱ型はトロンビン過剰生産をきたし動静脈血栓症の所見をきたし重症です。
所見
ヘパリン投与中に発症する
血小板が急激に減少する(投与前から50%以上減少または、10万/μℓ以下に減少)
動静脈血栓塞栓症を合併する
ヘパリンの投与中止により血小板が急速に回復する
2.HIT:Ⅰ型2型の特徴
3.HIT診断
臨床所見
ヘパリン投与中に血小板減少を認める
血小板が投与前と比較し50%以上減少または、10万/μℓ以下に減少
血小板減少に対する他の原因がない
HIT精密検査
HIT抗体検査・ヘパリン惹起性血小板凝能
抗体検査 血小板凝能 判定
陰性 陰性 Ⅱ型HIT否定
陰性 陽性 Ⅱ型HIT疑い
陽性 陰性 Ⅱ型HIT
強陽性 陽性 Ⅱ型HIT
4.HIT治療
治療(Ⅱ型HIT)
ヘパリンの代替抗凝固薬の使用
アルガトロバン(ノバスタン・スロンノン)
アルギニン誘導体 選択的抗トロンビン作用
初回5~10mg/h(維持量25mg/h)投与開始
APTT1.5~2.0倍を指標とし5~40mg/hの範囲で増減する
トロンビンの過剰産生を抑制しPF4の放出を抑えることにより抗体消失を速やかにする
ナファモスタットメシル(フサン)
グアジニノ誘導体 非選択的酵素阻害作用
10~20mg/h程度で使用
生体内では抗トロンビン作用を有さないため、血栓症の強い患者には不適切
高K血症に注意が必要
※予防的血小板輸血は禁忌
輸血した血小板が、HIT抗体で活性化されて、血栓症を誘発する可能性がある
※ワーファリン投与
急性期にはプロテインC抑制により皮膚壊疽可能性のため禁忌
血小板数が10万/μℓ以上に回復し長期に抗凝固療法が必要な場合アルガトロバンから切り替える
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前回の記事はこちら
復職に向けて
知識の整理をしました
今回は
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ヘパリン起因性血小板減少症
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前回の記事も
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看護師ブログ:ねふなHappyワークライフバランスは現役看護師がネフローゼ症候群発症し職場復帰を目指して奮闘する日々を綴っています
入院した経緯や療養生活で感じた不安など実体験を、同じ症状の方や看護や仕事に悩む方の参考になればと思っています
約10年間異業種で働いた後に看護師に復帰した経験もあります
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