看護プチ情報看護知識:脳卒中急性期ケア

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看護プチ情報看護知識:脳卒中急性期ケア

看護師復帰ブログではプロフィールでもお伝えしているように約10年看護師として
勤務後一旦異業種で働き再び看護師復帰をした経験があります。
今回ネフローゼ症候群に罹患し、職場復帰を目指しています。
その時々の不安や悩み、また参考になったことをお伝えしていきます。
看護の知識もちょっとずつまとめてアウトプットしていきます。
初めて入院にまで至った病気、ネフローゼ症候群について、入院の経緯をお伝えし
少しでも同じ症状の方がの療養生活の参考になればと思います。
今回は看護知識:脳卒中急性期ケアについて記載しています。

脳卒中の血圧管理

脳卒中の急性期は脳血流自動調節が障害されており、脳血流は血圧依存性となります。
そのため、過度の降圧は病巣周囲の脳血流低下を引き起こし病巣を増大させる
危険性があることから、病態に合わせた血圧管理が重要になります。
脳出血
収縮期血圧180mmHgまたは平均血圧130mmHgの持続で前値の80%を目安に降圧
外科治療を施行する場合は、より積極的な降圧が推奨
クモ膜下出血
収縮期血圧140~160mmHg以下
脳梗塞
収縮期血圧220mmHg以上、拡張期血圧120mmHg以上にならない限り降圧しない
降圧期はニフェジピン舌下での急激な下降は禁忌
ジルチアゼムやニカルジピンの静注薬で緩徐に10~15%降圧
rt-PA治療時:治療中から治療後24時間は180/105mmHg未満へ降圧

脳卒中の初期対応

脳卒中は発症から診断、治療に至るまでに短時間であればあるほど
予後が大きく変わります。
時間との勝負になります。標準化された対応をすることで適切な初期診断と
治療により専門医へとつなげていくことが需要です。
来院から10分以内に行うべき項目
①気道・呼吸・循環の確保とバイタルサインの評価
②酸素投与
③静脈経路の確保と血液検査
④神経学的検査(意識レベル、麻痺、瞳孔所見など)
⑤血糖値の測定と是正
⑥12誘導心電図
⑦CT準備、脳外への依頼
来院から25分以内に行うべき項目
①詳しい既往歴の聴取
②発症時間の確定
③必要な身体診察
④神経学的検査(ECS、GCS、NIHSSを確定)
※ECS(Emergency ComaScale) GCSとJCSの長所を取り入れ開発されたスコア
⑤CTの撮影(来院後45分以内にCTの読影を終える)

ECS

意識障害時の対応

脳神経外科における急性期意識障害は何らかの頭蓋内疾患による頭蓋内圧亢進が原因で
あることが多いです。そのため「頭蓋内圧を高くするような要因を除去すること」が
看護のポイントとなります。
頭部挙上は脳からの静脈還流を促し、頭蓋内圧を下げる事につながります。
ただし、脳室ドレナージを行って脳圧をコントロールしている患者の場合は
不用意に頭部の位置を変えることは危険です。
また、気道閉塞は換気障害を招きPaCO2を上昇させます。それにより脳の毛細血管が
拡張され頭蓋内圧が亢進することに注意が必要です。

痙攣発作時の対応

手術直後の患者が痙攣をおこした場合、頭蓋内出血などの重大な問題が生じていることが
考えられます。そのため原因検索のためCT検査が必須となります。
同時に直ちに痙攣発作を停止させることが重要です。
痙攣により脳代謝は正常の約3倍となる事、呼吸停止から脳組織が著しい低酸素状態と
なることから、脳が不可逆的なダメージを受けるためです。
また脳ヘルニアを起こすこともあります。
痙攣の種類
薬強直性発作:体を硬直させたようになる
間代性発作:体をがくがくと痙攣させる
強直間体性発作:筋肉が硬直しその後収縮と弛緩を繰り返す
薬物療法
ジアゼパム
バルビツール酸系薬

脳ドレーン管理

脳室・脳槽ドレーン挿入時にはドレーンの屈曲、クランプの解放・三方活栓の解放を
確認することが重要です。
ドレナージ圧は基準点0点(前額部あるいは外耳道)からの高さが設定値となります。
0点が変更になる場合は必ずクレンメを閉じ、ドレナージ圧を再設定後にクレンメを解放します。
チューブ内髄液の拍動を確認
開放式ドレーンを使用する脳室ドレナージでは、排液に心臓の拍動に伴う心拍性の変動が
認められます。ドレーンの中の液面を見ると、心拍のリズムに同調した液面の
上下運動がわかります。これが排液の拍動です。
この拍動が認められない場合や弱くなっている場合は、ドレーンが閉塞している可能性があります。
髄液の量と性状の観察
増加:低髄圧症
減少:頭蓋内圧亢進
量の増減を認めたら
ドレーンのチューブとクレンメ解放の確認
ドレーンのルートの屈曲の有無
⇒排液量が100ml/時以上になったら医師へ報告
髄液の拍動の確認
患者状態の確認(意識レベル、神経学的所見、バイタルサイン他)
⇒バイタルサインが安定していればCT、MRI検査
通常髄液の正常は血性⇒淡血性⇒キサントクロミ⇒無色透明へ変化する
性状変化
血性:クモ膜下出血
血性排液を認めたら
患者状態の確認(意識レベル、神経学的所見、バイタルサイン他)
⇒バイタルサインが安定していればCT、MRI検査
無色透明でない:髄膜炎、感染の可能性
⇒医師へ報告⇒髄液検査

脳浮腫への対応

瘻部外傷、脳出血、脳腫瘍など脳浮腫発生のリスクがある場合脳浮腫の予防として
全身管理が必要です。
観察項目
水分バランス、電解質の変化、血糖、尿量の急激な低下の有無、ICP圧上昇の有無など
ケア
体位の管理(軽度頭部挙上の維持)、適切なPaO2の維持、血圧のコントロールなど
脳浮腫の治療
薬物療法:高張液(グリセオールなど)投与
外科的治療:減圧開頭術
脳虚血予防
血圧管理 低酸素血症予防

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看護師ブログ:ねふなHappyワークライフバランスは現役看護師がネフローゼ症候群発症し職場復帰を目指して奮闘する日々を綴っています。
ネフローゼ症候群で入院した経緯や療養生活で感じた不安などを分かりやすく説明して、同じ症状の方や看護や仕事に悩む方の参考になるようにしています。
看護の知識も少しずつまとめて紹介しています。
また、約10年間異業種で働いた後に看護師に復帰した経験もあります。
看護師以外の方にも仕事や日常生活をHappyにする情報を提供できればと思っています。

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