看護プチ情報看護知識:不整脈アブレーション治療

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看護プチ情報看護知識~不整脈アブレーション治療~

看護師復帰ブログではプロフィールでもお伝えしているように約10年看護師として勤務後
一旦異業種で働き再び看護師復帰をした経験があります。
ネフローゼ症候群に罹患し、休職、療養生活中、職場復帰を目指しています。
初めて入院にまで至った病気、ネフローゼ症候群について、入院の経緯をお伝えし
少しでも同じ症状の方の療養生活の参考になればと思います。
その時々の不安や悩み、また参考になったことをお伝えしていきます。
看護の知識もちょっとずつまとめてアウトプットしていきます。
看護知識:不整脈アブレーション治療について記載しています。

不整脈の治療

頻脈性不整脈
刺激伝導系が心臓に余計な電気信号をおくることが原因です。
治療法としては薬物療法やアブレーション治療があります。
徐脈性不整脈
刺激伝導系の働きが落ち脈が遅くなり、最悪の場合生命が危険にさらされます。
刺激伝導系の働きを補助するために心臓ペースメーカー治療を行います。

アブレーション治療

余計な信号の原因となる部分を焼灼しますので、根本的な治療となります。
カテーテル挿入~マッピング
局所麻酔下で、首、鎖骨の下、足の付け根を走る血管に径2mm程度のカテーテルを入れる
血管を辿り洞結節付近、房室結節付近、右心室、冠静脈洞内部などに設置
カテーテル先端の電極が、心臓の中の電気の流れを記録したり、電気刺激を行う
電気刺激により、カテーテルが接触している部分が不整脈の原因となっているか探る
治療
焼灼用のカテーテルを心臓の中に進める
心臓の筋肉の表面温度を50℃~55℃程度になるようコントロールし、40秒ほど高周波電流を流すと、3~5mm四方のやけどが作られる
心臓の筋肉は、一定の温度以上に上昇するとタンパク質が凝固し、電気を伝えることができなくなるため、不整脈の発生を抑える
※治療中は少し胸が熱くなるような感覚がありますが、高温になる前に電流が停止するようになっており、正常な部位を焼くようなことはありません。

もっと詳しく知りたい方には
「やさしくわかるカテーテルアブレーション」はこちら↓↓

対象となる上室性不整脈

心房粗動
旋回路の一部(三尖弁と下大静脈の間)を線状に焼灼
成功率:90%以上
筋肉が厚かったり、凹凸があるために根治に至らないこともある
心房頻拍
異常組織そのものを焼灼
成功率:90%以上
異常組織が何ケ所も存在している場合、カテーテルが届きにくい場所にある場合は成功率がさがる
房室結節など、重要な組織のそばに異常組織があるときには治療を行なわない場合もある
心房細動
多くの心房細動は肺静脈開口部の周囲を焼灼
肺静脈以外の心房筋からの異常電気信号が出る場合、その部位は患者により異なるため、ピンポイントで焼灼

対象となる心室性不整脈

心室頻拍
基礎心疾患のない特発性心室頻拍は肺動脈弁付近、あるいは心室中隔の一部から発生する
電気生理学的検査によって不整脈の起源を同定し、焼灼
成功率:90%以上
基礎心疾患のある心室頻拍の場合
ダメージを受けた心筋の周囲から頻拍が発生
成功率:50~60%
さまざまな部分、熱が届かない心筋の奥や心臓表面から発生している可能性がある
同一の頻拍の再発や他の場所からの再発も高い傾向がある
※アブレーションよりも先に植込み型除細器(ICD)を植え込む場合もあります。
ICDは不整脈の発生そのものを抑制するわけではなく、薬物療法が併用されます。

もっと詳しく知りたい方には
「読んで動ける心電図」はこちら↓↓

対象となる不整脈

WPW症候群
副伝導路の場所を探し、焼灼
成功率:90%以上 再発率:5%以下
副伝導路が複数ある場合、幅の広い副伝導路、心外膜側副伝導路では成功率が低い
中隔副伝導路では房室ブロックや冠動脈狭窄の危険が高い
右側にある副伝導路では再発率が高い
房室結節リエントリー性頻拍
房室結節の遅い伝導路の場所を探し、遅い伝導路のみを焼灼
※房室結節は通常1本の伝導路だが速い伝導路と遅い伝導路の2本形成されている場合頻拍を誘発する
成功率は99%以上 再発率:2-3%
2本の伝導路が非常に近いところを走行している場合、治療んいより房室ブロックを生じる可能性が高いと考え、治療を中止することがある

クライオアブレーション

近年、心房細動に対する新しいアブレーション治療法として膨らませた風船を肺静脈の付け根にあて冷凍凝固して治療するクライオアブレーションが行われるようになりました。
クライオアブレーションはカテーテルの先端に直径28mmの風船がついたバルーンカテーテルを4本の肺静脈に押し当ててマイナス60度程度の冷却ガスで風船を冷却することで組織を冷凍壊死させることにより肺静脈から生じた異常信号が心房に伝わらないようにします。
対象心房細動
発作性心房細動や1年以内持続している心房細動
メリット
手技時間が短縮できる
高周波焼灼術に比べて治療中の血栓形成リスクが低い
コラーゲンなど結合組織の温存ができる
痛みが少ない
デメリット
変性した左心房への治療ができない
適応が発作性心房細動のみである

クライオアブレーション

もっと詳しく知りたい方には
「まるごと!不整脈ケア心電図・薬剤・治療のポイントがわかる」はこちら↓↓

合併症

脳梗塞
心房細動のアブレーションでは、0.3〜0.5%の程度で脳梗塞が起こることがあります。
心房細動以外の不整脈については、極めてまれです。
心タンポナーデ
心臓に小さな損傷ができ、そこから血液が漏れて心臓の周りに溜まってしまい、血圧が下がります。
溜まった血液を体外に出すドレナージを行うことで対処します。
穿刺部の出血
カテーテルを入れた部位から出血することがあります。
大量に出血すると輸血や手術が必要になることもあります。
その他
焼灼部位によって、心臓周辺臓器(食道など)、神経に障害を起こすことがあります。

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その他治療

薬物療法
①不整脈を停止させる②不整脈の発生を予防する③不整脈の頻度を減らす
④不整脈の症状を軽減するなど目的により分類されます。
薬物療法は薬によって余計な信号を抑えることができますが、不整脈そのものは根本治療していません。
ペースメーカ
人工的に電気刺激を行ない心臓のポンプ機能が停止することを予防するための機械です。
「作動回路と電池を兼ねた本体」と「リード」から構成されています。
リードは心室を刺激する為には右心室に、心房を刺激する為には右心房に留置します。
患者の電気信号を監視し必要に応じ刺激を発生させる機能をもっています。
どのようなペースメーカを使用するか、リードを何本必要とするかは不整脈によって異なります。

もっと詳しく知りたい方には
「看護がわかルー心電図」はこちら↓↓

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