ネフローゼ症候群について④ネフローゼ症状~

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ネフローゼ症候群について④ネフローゼ症状~ ネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群について④ネフローゼ症状~

看護師復帰ブログではプロフィールでもお伝えしているように約10年看護師として
勤務後一旦異業種で働き再び看護師復帰をした経験があります。
ネフローゼ症候群に罹患し、休職、療養生活中、職場復帰を目指しています。
初めて入院にまで至った病気、ネフローゼ症候群について、入院の経緯をお伝えし
少しでも同じ症状の方の療養生活の参考になればと思います。
その時々の不安や悩み、また参考になったことをお伝えしていきます。
看護の知識もちょっとずつまとめてアウトプットしていきます。
ネフローゼ症候群を改めて調べて症状について記載しています。

ネフローゼ症候群とは

腎糸球体系蹄障害に蛋白透過性亢進に基づく大量の尿蛋白(主としてアルブミン)と
これに伴う低蛋白血症と低アルブミン血症の両所見が基準を満たした場合に診断し
明らかな原因疾患がないものを一次性に、原因疾患を持つものを二次性に分類する。
本症候群では大量の尿蛋白、低アルブミン血症・低蛋白血症に起因する、浮腫
腎機能低下、脂質異常症、凝固線溶系異常、免疫異常症などさまざまな病態を伴う。
 (一般社団法人 日本腎臓学会)
正常な腎臓では蛋白質は尿中からごく微量(1日150mg未満)しか排泄されませんが
糸球体疾患をきたすことで大量の蛋白質が尿中から漏出してしまうことがあります。
この様な大量の蛋白尿(1日3.5g以上)を呈し、低蛋白血症やむくみをきたす病態のことをいいます。

ネフローゼ症候群の診断

成人ネフローゼ症候群の診断基準
(一般社団法人 日本腎臓学会 ネフローゼ症候群資料指針より)
1、尿蛋白:3.5g/日以上が持続する。
(随時尿において尿蛋白/尿クレアチニン比が3.5g/gCr以上の場合もこれに準ずる)
2、低アルブミン血症:血清アルブミン値3.0g/dl以下
 血清総蛋白量6.0g/dl以下も参考になる。
3、浮腫
4、脂質異常症(高LDLコレステロール血症)
 注:1)上記の尿蛋白量、低アルブミン血症(低蛋白血症)の両所見を認めること
    本症候群の診断の必須条件である。
   2)浮腫は本症候群の必須条件ではないが、重要な初見である。
3)脂質異常症は本症候群の必須条件ではない。
4)卵円形脂肪体は本症候群の診断の参考になる。
様々な腎疾患がネフローゼ症候群をきたすため、二次性ネフローゼ症候群のように
原因となる腎疾患が明らかな場合を除き、腎生検を行って組織を調べ
診断をつける必要があります。

ネフローゼ症候群の症状

浮腫(むくみ)
泡沫尿(尿の泡立ち)
倦怠感
呼吸困難
食欲不振
消化器症状
陰嚢水腫
体重増加
筋委縮
Muehrcke爪:爪半月に平行に横走する2〜3mm 幅の爪甲白色線条で爪半月と同様に弯曲する。低アルブミン血症が改善されると白色帯は消失する。また爪を圧すると消える。

浮腫なぜおこる

腎臓の糸球体で炎症が起き血液中の蛋白が尿中に漏れてしまいます。糸球体が炎症によって血液のろ過機能が低下し(糸球体の網目が粗くなり)、本来なら通過できない血液中の蛋白が通過して、尿となって排泄されてしまいます。
その結果血液中の蛋白質減少し、低蛋白血症、低アルブミン血症を引き起こします。
血液中の蛋白質は浸透圧(血漿膠漆浸透圧)により組織から水分を血管内に引き込む力を持ちます。
低蛋白の状態では、浸透圧が働かず組織の水分が血管内に移動しないため、間質に水分が貯留し浮腫が起こります。
また、細胞外液量は腎臓から排泄される水分の量およびナトリウム(Na)の量によって調節されています。浮腫が起こるような病態では、細胞外液量は増加しているにもかかわらず、有効循環血漿量が減少しています。腎臓はこれを細胞外液量の減少と感知して、Naを体外に尿として出さないようにします。その貯えられたNaがどんどん間質液に移行し、これが浮腫としてみられます。

血漿膠漆浸透圧
血液中の血漿蛋白質による浸透圧のことで約28mmHgである。 これに対し組織の膠質浸透圧は23mmHg程度である。 血漿蛋白質にはアルブミンとグロブリンがあり、グロブリンよりもアルブミンの分子数がはるかに多いため、膠質浸透圧はアルブミンの濃度によって上下する。

ネフローゼ症候群の症状発生機序

泡沫尿

尿が泡立つ原因として、「脱水などで尿が濃い」こともありますが、ネフローゼ症候群にいて泡沫尿の原因は尿蛋白によるものです。「蛋白」は「界面活性作用」有するため、尿中の濃度が高くなると泡立ちます。

体液貯留による症状

呼吸困難
血液中の蛋白質(アルブミン)が尿中に排出され血管内の浸透圧が低下し、血管内に水分をためておくことができず血管外に水が漏れ出てしまう漏出性胸水の貯留によるものです。
「肺に水が貯まる」などきくことがありますが、これが胸水貯留のことです。
肺は胸骨、肋骨、横隔膜などで構成される胸腔内にあり、胸膜に覆われています。
胸膜は胸郭側にある壁側胸膜と肺側にかる臓側胸膜があり
胸水はその間の空間に存在します。正常でも潤滑剤の働きとして10~20mlは存在しています。
食欲不振・消化器症状
ネフローゼ症候群における消化器症状は、腹水貯留よるものが大きな原因となります。
腹水貯留は血液中の蛋白質(アルブミン)が尿中に排出され血管内の浸透圧が低下し
血管内に水分をためておくことができず血管外へ=腹腔内へ水も漏れ出てしまい
消化管を圧迫することにより様々な消化器症状が発生します。
腹水は腹腔といわれる、横隔膜より下部の腹壁で囲まれた部分に貯留します。腹腔の周囲は主に筋肉から出来ているため、胸腔のように骨で守られているわけでありません。
また、消化器系の臓器や婦人科、泌尿器系の臓器が存在するため腹水貯留により
様々な症状が出現します。腹腔内には水が腹膜から少しずつ出てきて再び腹膜から吸収されることで常に20〜50mlが貯留しています。

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ネフローゼ症候群で入院した経緯や療養生活で感じた不安などを分かりやすく説明して、同じ症状の方や看護や仕事に悩む方の参考になるようにしています。
看護の知識も少しずつまとめて紹介しています。
また、約10年間異業種で働いた後に看護師に復帰した経験もあります。
看護師以外の方にも仕事や日常生活をHappyにする情報を提供できればと思っています。

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