
こんにちは♡
看護師ねふなです
復職に向けて
知識の整理をしました
今回は
輸血療法
について
お伝えします
輸血療法
血液中の各成分の機能や量が低下した時
その成分を補う補充療法

1.国内ガイドライン
輸血療法の実施に関する指針
血液中の赤血球などの細胞成分や
凝固因子などの蛋白質成分が量的に減少
又は機能的に低下したときに成分を補充
することで臨床症状の改善を図る
循環血液量の減少に対しては
輸液療法が第一選択で直ちに輸血を行う
ことは推奨されていない
救急・蘇生時などの大量出血やショック
時を除けば輸血製剤をどの程度用いるか
は検査結果をもとに適切に判断する必要がある
2.FFP(新鮮凍結血漿)
FFP:新鮮凍結血漿
fresh frozen plasma
指針
新鮮凍結血漿の投与は他に安全で効果的
な血漿分画製剤あるいは代替え医薬品が
ない場合にのみ適応となる
投与前検査
プロトロンビン時間(PT)
活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)
大量出血ではフィブリノゲン値も測定
FFPは凝固因子の低下および欠乏を確認してから使用することを推奨される
正常な血球分画の症例では出血に対する
FFPや血小板輸血は後になる
重症外傷による大量出血時や人工心肺を
使用する心臓血管外科術後などでは
推定する出血量がそれほど多くなくても
消耗性のDICや人工心肺による影響から
著しい出血傾向を呈し、大量のFFPを
必要とする
特に消費性のフィブリノゲン低下は
出血傾向が持続する場合もあるので
FFPとフィブリノゲン製剤を併用する
抗凝固療法としてワーファリンを
内服している症例でビタミンKのみで
PTの回復が不十分な場合(INR2.0以上
又はPT%<30%)にFFP補充を考慮する
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3.アルブミン製剤
アルブミン製剤
血漿の膠質浸透圧維持において最も重要
出血に対しても循環血液量が不足した
場合に補充する製剤としても重要
循環血液量が50%以上喪失すると
血清アルブミン値は正常の60%以下
(3.0g/dL以下)となる
膠質浸透圧の維持のため使用
この場合ボリューム効果を狙い
5%等張アルブミン製剤を選択する
人工膠質液が使用しにくい症例
(腎機能低下症例・重症熱傷・急性膵炎)
10kg未満の小児などでは等張アルブミン
を早期から使用することが推奨される
ネフローゼ症候群に伴う肺水腫、
肝障害・低蛋白血症に伴う腹水などでは
20%または25%の高張アルブミンが
用いられる
4.血小板製剤
血小板製剤
出血による喪失に対する血小板投与
出血量が循環血液量の150%に達した
場合に考慮する
実際には出血傾向と血小板数を見ながら
投与するタイミングを図る
血小板数が比較的保たれていても
抗血小板薬の内服や人工心肺後
自己抗体などにより血小板機能が
低下している場合は輸血の適応となる
血小板製剤は長期の保管ができない為
発注のタイミングが非常に重要

5.輸血の手順
輸血の手順
患者の状態をアセスメント
活動性の出血を認めるか
貧血はどの程度か
バイタルサインは落ち着いているか
出血傾向はあるか
輸血の緊急性はあるか
輸血の準備
同意書の確認・輸血ルートの確保
輸血部門と連絡・輸血製剤の血型確認 FFP溶解準備
輸血実施
急速輸血システム(加圧バックや輸液ポンプなど)
輸血開始時副作用の確認
輸血副作用
アレルギー症状・呼吸不全・電解質異常
輸血実施の検査・アセスメント
循環血液量の評価
輸血中・輸血後のHb値、血小板数
凝固検査・不規則抗体検査・感染症検査
6.輸血検査
輸血検査
ABO血液型検査
血球の型と血清の型の一致をみる
不一致の場合は血液型を判定せず再検
RhD血液型検査
RhD型違いでは重篤な溶血を引き起こす
日本でのRhD陰性率は0.5%以下
不規則抗体スクリーニング
ABO血液型における抗A・抗B抗体以外も
赤血球抗原に対する抗体(不規則抗体)が
ある(献血者の0.2~0.3%)
妊婦0.5%
受血者では2~3%の陽性率
⇒妊婦や輸血の既往で感作され陽性率が
上昇する
交差適合試験
輸血前に供血者の血球と受血者の血清
反応(主試験)、および供血者の血清と
受血者の血球の反応(副試験)を見て
輸血可能か判定する
検査しえない抗体をチェックして
副作用を回避する
7.副作用
輸血後肝炎
現在ウィルスの検出には抗体検査と
拡散増幅検査が行われている
拡散増幅検査は抗体が陽性になる以前に
対応でき検出度が高い
B型肝炎ウイルスの感染は13~17例/年
C型肝炎ウイルスはほぼ0
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)
1997年に輸血によるHIV感染が報告
HIVに対する拡散増幅検査が導入され
C型肝炎ウイルス同様感染率はほぼ0
細菌感染
血小板製剤で0.04%(セラチアなど)
赤血球製剤で0.01%(エルシニアなど)に
よる汚染が報告されている
外観が黒色変化している濃厚赤血球は
注意が必要
溶血性副作用(異型輸血)
抗体の結合により補体が活性化し
赤血球が破壊されるもの
死亡率20%と予後不良
治療
交換輸血、ヘパリン化DIC治療
腎不全対策の輸液療法など
※交換輸血
100ml以上に対し20単位を目安に行う
遅発性溶血性副作用
不規則抗体による反応
輸血後3~24時間で出現する
不規則抗体で感作された赤血球が脾臓で
貧食され溶血反応を呈するもの
非溶血性発熱性輸血反応
輸血中~輸血後に1℃以上の体温上昇を
認めるもので発生率は約1%
発熱は一過性であることが多い
アレルギー反応や溶血反応・細菌感染と
の鑑別が重要

8.副作用
アレルギー反応
輸血後数分~30分で生じる
蕁麻疹・皮膚紅潮等
高頻度で発症
輸血症例の約1%全輸血副作用の約34%
FFPや血小板製剤で多い
協力ネオミノファーゲン
抗ヒスタミン薬やが有効
アレルギー反応を認めた場合
使用している輸血製剤を中止する
輸血ルートごと新しいものに交換する
アナフィラキシー反応
輸血直後に発生
呼吸困難・胸痛・血圧低下などの
重篤な症状を呈する
IgE抗体を介した即時的反応と考えられる
頻度は比較的高い
輸血全副作用の約26%を占める
アナフィラキシー反応を認めた場合
直ちに輸血を中止
アドレナリンやステロイドの投与を行う
厳重に経過を観察する
輸血後移植片対宿主病
輸血製剤中の免疫細胞が宿主を
攻撃してしまうもの
多臓器不全症状を呈し、1~2週間で全身
状態の著しい悪化を認める
輸血後移植片宿主病予防に15~50Gyの
放射線照射を行って供血者リンパ球を
除去している
輸血関連急性肺障害
発生頻度は0.1%未満と低い
輸血後6時間以内に発症する重篤な肺障害
死亡率5~20%とされる
治療
ステロイドパルス療法
48~96時間で改善・消失するとされる
肺水腫、急性呼吸窮迫症候群、肺梗塞
間質性肺炎、との鑑別が必要
9.貧血への対応

貧血への対応
貧血は脱水と異なり貧血そのものが
緊急処置を要することは多くない
一般的に状態の安定している症例では
Hb値7g/dLまでの貧血であれば輸血を
制限したほうが予後が良い可能性も
示唆されている
貧血に対しては輸血より先にその原因を
検索し可及的に取り除くことが重要
積極的に赤血球輸血を行って貧血を補正
したほうが良いのは組織への酸素供給を
十分に維持すべき疾患
冠動脈疾患や重度の低心機能症例
重篤な低酸素性呼吸不全、脳血管疾患
Hb値10g/dLに維持することが推奨
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ありがとうございます
ねふなHappyワークライフ
バランスは現役看護師が
ネフローゼ症候群発症
職場復帰を目指して
奮闘する日々を綴っています
入院した経緯や療養生活で
感じた不安など実体験を
同じ症状の方や看護や
仕事に悩む方の参考に
なればと思っています
約10年間異業種で働いた後
看護師に復帰した経験もあります
看護師以外の方にも仕事や
日常生活をHappyにする
情報を提供できればと思っています


