看護プチ情報褥瘡予防ポイント7

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看護プチ情報褥瘡予防ポイント7

日々看護の悩みをまとめています。「褥瘡(床ずれ)」看護師には切っても切れないものです。「絶対作りたくない!ハイリスクだった予防したい」、そのために敵を知らねばと思い褥瘡についてまとめてみました。日々の看護に少しでも参考になればと思います。
今回は看護知識:褥瘡(床ずれ)予防について記載しています。

褥瘡予防の重要性

褥瘡の特徴、好発部位などはこちら

褥瘡合併症
皮膚の炎症が悪化し、水ぶくれや、膿が溜まった膿瘍を形成する
褥瘡から体液が漏出し、体に必要な水や蛋白質などの栄養素が失われ低蛋白血症を起こす
創傷から細菌感染症を起こす
骨まで達するような深い褥瘡の場合、骨に感染して骨髄炎を起こす危険性
敗血症
褥瘡を起こす患者は、高齢者やクリティカルケア領域、長期入院の方が多く、体力も免疫力も低いため、上記のような皮膚からの感染症のリスクは高い状態にあります。
そもそも合併症が起こりやすくなっているため、褥瘡の早期発見は合併症を予防するという観点でも非常に重要です。
合併症リスクが高い、治癒が困難と考えると何よりも予防が重要となってきます。
褥瘡予防のためには、褥瘡発生危険因子を評価し、褥瘡対策を講じる必要があります。
褥瘡発生危険因子は各施設で作成されている評価表を用いて評価します。

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危険因子

褥瘡発生危険要因は「患者が持つ要因」と「患者を取り巻く要因」に分けて考えます。
個体要因
自立能力低下
病的骨突出
関節拘縮
浮腫
栄養状態の低下
多汗、尿失禁、便失禁
知覚・認知障害
加齢
環境・ケア要因
湿潤・摩擦・ずれ
皮膚刺激
体位変換(頭部挙上、座位保持)
スキンケア
栄養補給
リハビリ
介護力(体位変換不十分)
自力体位変換不可

もっと詳しく知りたい方には
「看護の現場ですぐに役立つスキンケアの基本」はこちら↓↓

予防ポイント1

①状態の把握
❶ブレーデンスケールを用いた褥瘡発生危険度の把握
褥瘡発生危険度を予測するためのツールとして、ブレーデンスケールがあります。
知覚の認知・湿潤・活動性・可動性・栄養状態・摩擦とずれ、の6項目。
総得点は6~23点の範囲で、点数が低いほどリスクが高いことを示しています。
❷体位の違いによる好発部位を知り、観察することで早期発見に努めます。

予防ポイント2

②減圧
褥瘡は圧迫にさらされない限り発生しません。
リスクレベルの程度に関わらず、減圧が最も重要な予防ケアになります。
❶体位
患者の身体の面を意識して、接触面積が広くなるような体位が基本となります。
循環・呼吸動態の維持や、俳痰のためのドレナージを優先する場合は、体圧分散用具を用います。
体位の基本
安定していること
接触面積が広いこと
ねじれがないこと
痛みがなく安楽であること
30度側臥位:大転子部圧が減少する研究結果から、この体位が推奨されている
90度ルール:股関節・膝関節・足関節をそれぞれ90度曲げて座ること
体位の工夫
仰臥位
面積が狭く体圧の高い踵部が褥瘡の好発部位。
踵部の挙上は必須で、その際、適切なポジショニングピローを用いて広い面で下肢全体を支えながら挙上する。
後傾側臥位
体幹を20~30度傾け、上半身と下半身のねじれがない状態でポジショニングピローを挿入する。
前傾側臥位
肩が圧迫されないように、大きめの枕を使用する。
上肢はポジショニングピローを抱くようにして安定させる。
下肢は上側の下肢全体を支える様にポジショニングピローを挿入し、両下肢が重ならないようにする。

体位変換
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予防ポイント3

❷体位変換
局所への圧迫が持続し、血流障害が2時間以上続くと組織の壊死が生じます。
体動が全くできない、もしくは非常に限られている場合には、最低2時間に1回の体位変換が必要です。
❸体圧分散用具の使用
体位変換と共に、骨突出部に対する接触面の除圧を行う体圧分散用具を用いて、さらに体圧の分散を図る工夫をすることが大切です。
患者の褥瘡発生危険因子が多いほど、より高機能な体圧分散用具を用いることが望ましいが、患者の状態に合わせて選択し変更していく細やかさが必要です。

予防ポイント4

③摩擦とずれの回避
❶摩擦の回避
骨突出部を透明フィルムまたはハイドロコロイドドレッシング材で保護します。
透明フィルムは皮膚観察が可能であり、ハイドロコロイドドレッシング材にはクッション効果があります。
❷ずれの回避
30度以上のギャッチアップは避けるようにします。

予防ポイント5

④湿潤の回避
❶尿・便失禁への対応
排泄物が付着した状態が長時間続くと、皮膚への刺激が加わり皮膚トラブルから褥瘡発生につながりやすくなります。
微温湯と刺激の少ない石けんを用いて、陰部洗浄を毎日行い、排便・排尿後はきれいに清拭します。
肛門・外陰部から周囲皮膚へ皮膚保護のためのクリーム等の塗布を行うことが勧められています。
通気性のよいオムツを使用しムレを防止します。
失禁した状態で長時間放置されることがないように、チェックする必要もあります。
❷寝具、寝衣の清潔と乾燥
シーツや寝衣は頻回に交換するようにし、清潔で乾燥した状態を保つようにします。
材質は吸湿性・通気性のよい木綿やガーゼのものを用いると良いです。
シーツを張りすぎると分散力が低下するため、あまりピンと張りすぎないように注意する必要があります。

予防ポイント6

⑤栄養状態の改善
栄養状態の指標としては、TP6.0g/dl、Alb2.5g/dl、Hb11g/dl以上が目安となります。
経口摂取が無理な場合は、経管栄養や中心静脈栄養の導入を検討します。

予防ポイント7

⑥スキンチェックと清潔保持
❶スキンチェック
褥瘡好発部位の皮膚を中心にチェックします。
❷全身の清潔
皮膚を柔軟で健康な状態に維持することで、生体防御機能を保つことは、褥瘡予防・修復にとって重要です。
❸血行の促進 末梢への血流が減少すると、組織の栄養状態が悪くなって、皮膚の耐久性が低下するので、血行促進するようにします。
❹日頃より皮膚が乾燥しないよう保湿クリームなどを塗布することが大切です。

もっと詳しく知りたい方には
「まるわかり褥瘡ケア新ガイドライン」はこちら
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