こんにちは♡
看護師ねふなです
復職に向けて
知識の整理をしました
今回はPCI治療と
DAPTをお伝えします
5つのポイントで知るPCI治療とDAPT
虚血性心疾患有効な治療であるPCI
そのカテーテル治療に切っても切り離せない
DAPTについてまとめました
「はじめての循環器看護なぜからわかるずっとつかえる」はこちら↓↓
ポイント1:DAPT
DAPT
(Dual Anti-Platelet Therapy:抗血小板薬2剤併用療法)
経皮的冠動脈形成術(PCI)の術後に
ステント血栓症のリスクを低減させる目的で行われ
抗血小板薬:アスピリンとチエノピリジン系
アスピリン(バイアスピリン)
クロピドグレル硫酸塩(プラビックス)
プラスグレル塩酸塩(エフィエント)
狭心症や心筋梗塞などの
虚血性心疾患に対するPCIでは
薬剤溶出性ステント(DES)が広く用いられています
第一世代のDESは
遅発性ステント血栓症が大きな問題でした
現在用いられている第二世代以降のDESでは
デバイスの改良に伴いステント血栓症は大幅に減少しました
DES留置後の2剤の抗血小板療法
(DAPT)の期間短縮が可能となりました
またPCI後の出血イベントが死亡率の上昇と
関連することが報告され出血イベントの回避を
目的としたDAPT期間短縮化の方向に進んでいます
ポイント2:PCI前DAPT内服
留置前の抗血小板薬内服
待機カテ―テル症例
アスピリン100~200mg/日
ステント留置1~2週間前から内服
クロピドグレル75mg/日
ステント留置1~2週間前から内服
(少なくとも4日前から内服)
緊急カテ―テル症例
アスピリン200mg
クロピドグレル300mgを
当日内服(ローディング)
ポイント3:安定型狭心症ガイドライン
安定型狭心症
(日本循環器学会ガイドライン)
アスピリン未服用例にはPCI前に
アスピリン162~200mgを投与
その後81~100mgを継続的に投与
ステント留置後
アスピリンとADP受容体P2Y12阻害薬の
2剤併用療法を少なくとも6カ月継続
P2Y12阻害薬未服用例にはステント留置時に
プラスグレル20mgまたは
クロピドグレル300mgを負荷投与する
出血リスクが高い場合、DAPTを3カ月以内に短縮する
虚血イベントのリスクが高く
6カ月のDAPTで出血イベントがなかった
出血低リスク例ではDAPTを30カ月まで継続
アスピリン禁忌例にはチエノピリジン系
抗血小板薬を単剤投与する
クロピドグレルまたはプラスグレルを投与できない場合に
チカグレロルとアスピリンを投与する
ポイント4:ACSガイドライン
ACSガイドライン
(日本循環器学会ガイドライン)
禁忌がない患者に対してアスピリン
(81~162mg)を障害にわたり継続投与する
左室・左房内血栓を有する心筋梗塞
重症心不全・左室瘤を合併する患者
人工弁置換術の患者に対してワルファリンを併用する
ステント留置後はアスピリン(81~162mg/日)と
クロピドグレル(75mg/日)
またはプラスグレル(3.75mg/日)を6~12か月間併用する
アスピリン服用の禁忌患者に対して
クロピドグレル(75mg/日)を投与する
DES留置後・出血リスクが高い患者に対して
3カ月以下へのDAPTの短期化を考慮する
ステント留置後・出血リスクが低く
ステント血栓症を含む血栓イベントのリスクが
高い患者にたいしてDAPTの長期継続を考慮してもよい
心筋梗塞の既往のある患者に対してアスピリンと
チカグレロル(120mg/日)の2剤併用療法を考慮してよい
出血リスクが高い心房細動を合併するPCI施行患者に対して
抗凝固薬とDAPTの3剤併用療法の長期継続はすべきではない
「看護の現場ですぐに役立つ 循環器看護のキホン」はこちら↓↓
ポイント5:ワルファリンとDOAC
ワルファリンとDOAC
(Direct Oral Anticoagulant:直接経口抗凝固薬)
抗凝固薬
血液が固まる過程で血液中のフィブリノーゲンという物質が
フィブリンに変化して血管内で血栓が起こりやすくなります
そのフィブリンの生成を防ぐのが抗凝固薬です
DOACとワルファリンの一番大きな違いは
DOACはビタミンKによって作用が
阻止されないため食事制限の必要がない点です
それぞれに長所と短所があります
ワルファリン
長所:使用実績がある
薬価が安価である
腎機能が悪くても使用できる
短所
採血による定期的なPT-INRの
チェックにより内服量の微調整が必要である
他の薬剤との相互作用が多いとされている
(解熱鎮痛剤や抗菌薬など)
ビタミンKの摂取で効果が減量するため
食事に制限がある(納豆、クロレラなど)
増量や中止をした場合
PT-INR値が変動するまでに時間がかかる
DOAC長所
凝固因子の働きを抑えるポイントが
1点に絞られており効率の良い効果が期待できる
ビタミンKの摂取によって薬効に影響を受けない
脳梗塞の予防効果が強いとされる
出血のリスクが少ないとされる
短所
新しい薬(2011年発売)のため
医師の使用実績が少ない
薬価がかなり高価である
心房細動や弁置換術後の患者に対して
凝固予防の効果が検証されていない
(それらの患者さんに対してはワーファリンを使用)
関連記事はこちら
「循環器診療コンプリート 虚血性心疾患」はこちら↓↓
前回の記事はこちら
復職に向けて
知識の整理をしました
PCI治療と
DAPTについて
お伝えしました
前回の記事も
ごらんくださいね♡
看護師ブログは現役看護師が
ネフローゼ症候群発症し職場復帰を
目指し奮闘する日々を綴っています
初めて入院にまで至ったネフローゼ症候群について
入院の経緯・療養生活の不安などをお伝えして
少しでも同じ症状の方の療養生活や看護や
仕事の悩みの参考になればと思っています
看護の知識もちょっとずつまとめてアウトプット
異業種を約10年働き再び看護師復帰をした経験もあり
看護師以外の方へも仕事の悩みや日々をHappyに
過ごす参考に少しでもなればと思っています