
こんにちは♡
看護師ねふなです
復職に向けて
知識の整理をしました
心タンポナーデ
についてお伝えします
6つのポイントで知る:心タンポナーデ

突然死のリスクもある
心タンポナーデについてポイントを
絞ってまとめてみました
「はじめての循環器看護なぜからわかるずっとつかえる」はこちら↓↓
ポイント1:心臓の構造

心臓は全身へ血液を送り出す
ポンプとしての働きを担っています
通常は心膜(心外膜ともいう)という
2枚の薄い膜に包まれています
この2枚の膜の間のスペースは
心嚢(または心膜腔)と呼ばれます
心嚢は約10~20cc程度の心嚢液と
呼ばれる液体で満たされています
心嚢液
心臓が摩擦なく収縮と拡張を
繰り返すことができる潤滑油としての役割があります
心嚢液で包まれていることで
心臓を外部からの衝撃から守り
周囲のウイルスや細菌などの病原菌が
直接心筋に悪影響をもたらすことを防いでいます

ポイント2:心タンポナーデ

心タンポナーデ
何らかの原因で心嚢液が大量に
あるいは急速に増加して貯留してしまったために
心嚢内圧が上昇し心臓が十分に
拡張することができない状態です
すなわち心臓が周囲の液体(心嚢液)で
押さえ込まれたような状態です
その結果・心臓はポンプとして機能できなくなり
急速にショック状態となり、緊急を要する疾患です
進行すると急速に死に至ります
心嚢液貯留の原因は元々あった心のう液が
増加する場合と心臓が破れるなどして
血液が貯留する場合などがあります
慢性炎症などで心嚢液が緩徐に貯留する場合
心拍出量が障害される前に心膜が伸展して
容量が最大で1~1.5Lに増大します
しかし外傷性出血で起こるような急速な貯留では
150mLの少量でも心タンポナーデが生じる可能性があります

ポイント3:心タンポナーデ原因
大動脈解離が心臓にまで及んだ場合
急性心筋梗塞による心破裂
心膜炎(ウイルス性、細菌性、結核性)
食道癌や肺癌などの進行による心膜転移
心臓カテーテル治療中に起こり穿孔
(心臓の血管・筋肉が破れ、血液が心膜腔に貯まる)
胸部外傷(交通事故、刺創、銃創)
ポイント4:心タンポナーデ症状

緩徐に心嚢液が貯留する場合は大量になるまで
無症状・だるさ・呼吸困難・胸苦しさ
意識障害・血圧低下・循環不全・チアノーゼ
多くの場合はショック状態に陥る
Beckの三徴
血圧低下
静脈圧の上昇
心音の微弱化
ポイント5:心タンポナーデ診断
臨床的評価
Beckの三徴は診断に有用であると
考えられているがBeckの三徴が
存在しない場合や確認が容易でない場合がある
心エコー検査
心嚢液の貯留の程度や
心臓そのものへの圧迫の程度で診断
「看護の現場ですぐに役立つ 循環器看護のキホン」はこちら↓↓
ポイント6:心タンポナーデ治療

救命のためにまずはショック状態からの
離脱を図ることが先決
心嚢穿刺を行い心嚢液の排液と心嚢の減圧を行います
心嚢穿刺
状態が不安定な患者で心タンポナーデが
疑われる場合・剣状突起下心嚢穿刺を行ないます
針挿入時に心電図によりST上昇
(心外膜との接触および針抜去の必要性を示す)をモニタリングします
心嚢穿刺は一時しのぎの対応であるが
わずか10mLの血液除去により血圧が
正常化される場合があります
しかし血液が吸引されなくとも
心膜の新鮮血は凝固していることが
多いため診断は除外されません
心膜切開術または心膜開窓術
開胸と心膜切開または剣状突起下心膜開窓術が
より確実な治療法であり診断が確定したか
または強く疑われる場合に適応となります
心嚢穿刺リスク
動いている心臓に向かい
針を進めるという性質上心臓を傷つけ
大出血を起こしたり肺損傷による気胸を合併する可能性があります
また心タンポナーデの患者は
すでに循環動態が非常に不安定であり
常に急変する可能性が高い状態です
また、いずれの心タンポナーデも何らかの
原因となる病気(外傷)に付随して発症しているため
心嚢穿刺によって解決するとは限りません。
原因となる病気の検索や治療も重要です
関連記事はこちら

「伸展ステージ別に理解する心不全看護」はこちら↓↓
前回の記事はこちら

復職に向けて
知識の整理をしました
心タンポナーデ
についてお伝えしました
前回記事もごらんくださいね♡

看護師ブログは現役看護師がネフローゼ症候群発症
職場復帰を目指し奮闘する日々を綴っています
初めて入院にまで至った
ネフローゼ症候群について入院の経緯
療養生活の不安などをお伝えして
少しでも同じ症状の方の療養生活や
看護・仕事の悩みの参考になればと思っています
看護の知識もちょっとずつまとめて
アウトプットしています
また異業種を約10年働き再び
看護師復帰をした経験もあります
看護師以外の方へも仕事の悩みや日々を
Happyに過ごす参考に少しでもなればと思っています
