播種性血管内凝固症候群:看護師ブログ

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看護プチ情報看護知識:播種性血管内凝固症候群
看護師ねふな
看護師ねふな

こんにちは♡
看護師ねふなです

復職に向けて
知識の整理をしました

DIC
播種性血管内凝固症候群
について

お伝えします

血管内播種性凝固症候群

サイトカインや活性化好中球の
作用による血管内皮細胞障害により
生体内で凝固系が過度に活性化され
全身の主として最小血管内に血栓が
持続的に多発する症候群

様々な重篤な基礎疾患に伴って生じる
合併症

1.血管内播種性凝固症候群

DIC
disseminated intravascular coagulation

発生機序
1.全身で凝固系が異常に活性化
 感染・外傷・悪性腫瘍などが誘因で
 組織因子(トロンボプラスチン)が
 大量に放出
 → 血液凝固反応が全身で一斉に起こる

2.微小血栓が全身の細小血管に形成
 → 臓器の微小循環が障害され
  臓器障害(腎・肺・肝など)を起こす

3.凝固因子・血小板の消費
 → 使いすぎで血液を固める材料が
  減少し、消費性凝固障害に陥る

4.出血傾向出現
 → 凝固因子・血小板が枯渇するため
  出血しやすくなる
  皮下出血、血尿、消化管出血

特徴
血栓が多発しているにも関わらず
出血しやすいという一見相反する
二つの面を有する


発症頻度の高い基礎疾患
感染症・固形癌・造血器腫瘍
これらの合計発生率は全体の70%と推測

基礎疾患全体で死亡率が高いもの
心疾患・固形癌・消化器疾患・感染症

2.臨床症状

臨床症状
基礎疾患により線溶系の活性化の程度が
変わる
そのため線溶抑制型線溶亢進型に分類

線溶抑制型
重症感染症、敗血症、ショックなど
臓器不全が顕著になる

線溶亢進型
内科領域の急性白血病や産科領域の
胎盤早期剥離など出血症状が顕著になる
血小板の低下が高度でなくても
致命的出血に至ることがある

早期診断に基づく早期治療が重要
→検査データーのチェック
 臨床徴候の観察が非常に重要

特徴的な症状
出血、皮下鬱血斑
注射、採血部位からの異常出血
下血、吐血、創部からの大量出血
脳出血、肺出血など

※出血が止まらない場合は、まず
 DIC以外の病態を鑑別する必要がある

線溶抑制型、専用亢進型のいずれも
凝固能は活性化されるため
DICでは血栓が多発

多発した微小血栓は溶解されにくく
微小循環障害を伴う臓器障害が出現する

臓器症状
乏尿、血尿などの腎症状
精神神経症状、呼吸困難など
循環不全に伴い多臓器障害へも移行する

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3.多臓器障害

多臓器障害
感染症や敗血症などの血管内皮細胞が
障害されると炎症反応を引き起こす
→アラキドン酸カスケードが活性化
 サイトカインの産生、好中球活性化

活性化された好中球は重要臓器へ
集積し、血管内皮細胞を障害する
→血管透過性を亢進させる
→血漿成分が血管外へ濾出する
 ⇒二次的に血液の粘度が上昇し
  微小血管の循環障害が生じる

サイトカインは肝臓での
アンチトロンビン・プロテインCの
産出低下やPAI-1の増加をもたらす
→抗線溶作用が亢進し凝固系の抑制が
 正常に働かず、間接的にフィブリン
 形成を促進させる
→血管内微小血栓が多発する

⇒複数の臓器で微小循環障害が
 生じた結果臓器血流が低下し
 多臓器障害が発症する

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4.診断基準

診断基準
厚生労働省DIC診断基準改定版
国際血栓止血学会DIC診断基準
日本救急医学会急性期DIC診断基準

DIC診断基準

5.治療

基礎疾患の治療
基礎疾患を除去する
DICの病態改善による合併症の防止

補充療法
血小板数の低下(3万/㎕未満)
血漿フェブリノゲン低下(100mg/dl未満)

濃厚血小板輸血(10~20U/日)
新鮮凍結血漿(3~5u /日)補充を行なう

全身管理
バイタルサインモニタリング、補液
電解質バランス、感染症管理、血圧維持
臓器障害・合併症への予防治療など

看護師ブログ:診療結果説明イメージ
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6.治療

抗凝固療法
第一選択としてヘパリンを使用
ヘパリン類の抗凝固作用
ATⅢ活性に依存しているため肝不全など
で出血の副作用が高い時や、炎症の強い
SIRSでATⅢ活性が低下しヘパリン類の
効果が減じる時はヘパリンの使用が困難

その際は出血の副作用の少ない
ダナバロイドナトリウムなどを使用

上記のほか
生理的凝固物質
 アンチトロンビン製剤
蛋白分解酵素阻害薬
 ガベキサート(エフオーワイ)
 ナファモスタット(フサン)
が併用される

プロテインCを活性化される作用を有する
リコモジュリンが開発使用される

リコモジュリン
抗炎症、抗凝固、抗線溶作用を持ち
RCTで優位にDIC離脱率を増加させ
出血の副作用を減少させる報告がある
デメリット
抗凝固作用・抗炎症作用を
モニターできない
高価である

7.観察・検査データー

血栓塞栓症の観察項目
血行動態、呼吸器症状、腎症状
精神神経症状

出血傾向の症状の観察項目
皮下出血、皮膚の色調、紫斑、点状出血
※好発部位:臀部、踵、背中など

検査データーの確認
症状と検査値が一致しない場合もある
必ず検査値と肉眼的臨床症状を観察

血小板の減少は病状によって変化する
経時的変化にみていく必要がある

8.出血予防のケア

出血予防のケアが重要
 皮膚・粘膜の外的な刺激を避ける
 粘着性の高いテープ使用をさける
 打撲に注意する
 ベッド柵に手足が触れないようにする

 口腔ケアは柔らかい歯ブラシを使用
 それでも出血する時は清拭か洗浄

 髭剃り時は安全剃刀を避け電気剃刀を
 使用する

 静脈採血、骨髄穿刺、点滴抜去時は
 5分以上圧迫止血し、止血の確認をする

 筋肉注射は避ける

 浣腸、座薬、ファイバーなど
 直腸粘膜への刺激になることは避ける

 便秘をさけるため、指示された下剤を
 使用する

 血圧測定時はカフの強い圧迫をさけ
 自動血圧計使用時は低い圧設定にする

 血小板輸血時は侵襲手技の直前に
 輸血し侵襲時に血小板が高値に
 なるようにする

 気管、口腔、鼻腔などの吸引は
 200mmHg以下で必要最小限に行う

 気管吸引時の吸引チューブを上下に
 動かす手技は気管分岐部を突き
 出血させる可能性があるため避ける

 中心静脈、末梢点滴ルートは余裕を
 持たせ固定し体位変換などにより点滴
 ルートが引っ張らないようにする

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看護師ねふな
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復職に向けて
知識の整理をしました

今回は
DIC
血管内播種性凝固症候群
について

おつたえしました

前回の記事も
ごらんくださいね♡

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最後までご覧いただき
ありがとうございます

ねふなHappyワークライフ
バランスは現役看護師が

ネフローゼ症候群発症
職場復帰を目指して
奮闘する日々を綴っています

入院した経緯や療養生活で
感じた不安など実体験を

同じ症状の方や看護や
仕事に悩む方の参考に
なればと思っています

約10年間異業種で働いた後
看護師に復帰した経験もあります

看護師以外の方にも仕事や
日常生活をHappyにする
情報を提供できればと思っています

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