せん妄評価COM-ICU・6つのポイント

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看護プチ情報看護知識:せん妄評価COM-ICU

せん妄評価

人工呼吸管理中にしばしば不穏・せん妄を呈する患者がいます

せん妄は予後不良因子であることが明らかに
されていますがまだ病態生理は明確にされていません

患者の重症度や低酸素血症、感染症の有無など準備因子
直接因子、促進因子との関連性が指摘されています

せん妄についてはこちら
RASSを用い鎮静レベルの評価を行うと続けて
CAM-ICUでせん妄の有無を判定できます

看護師ブログ・説明イメージ
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せん妄評価ポイント1

COM-ICU評価方法
①RASSによる評価
-4または-5の場合、評価を中止し後で再評価
-4より上の場合せん妄評価を行う

②せん妄評価
所見1+所見2+所見3(または所見4)がそろえばせん妄と診断

せん妄評価ポイント2

COM-ICU所見1急性発症又は変動性の変化

A:基準線からの精神状態の急性変化の根拠があるか?
B:(異常な)行動が過去24時間の間に変動したか?


すなわち、移り変わる傾向があるか、あるいは鎮静スケール、グラスコーマスケール
または以前のせん妄評価の変動によって証明されるように重症度が増減するか?

入院ケアイメージ・看護師ブログ
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せん妄評価ポイント3

COM-ICU所見2注意力欠如評価方法
注意力スクリーニングテスト(Attention Screening Examination)
聴覚か視覚のパートでスコア8点未満により示されるように
患者は注意力を集中させるのが困難だったか?

A:聴覚

指示
①患者に「今から私があなたに10の一連を数字を読んで聞かせます。あなたが数字1を聞いた時は常に私の手を握り締めることで示してください」と伝える

②10の数字を通常のトーンで1数字1秒の速度で読み上げる
数字は2314571931などランダムに告げる

スコア
患者が数字1の時に手を握り締めた回数と患者が1以外の時に握り締めなかった回数の総和

せん妄評価ポイント4

COM-ICU所見2注意力欠如評価方法
注意力スクリーニングテスト(Attention Screening Examination)
聴覚か視覚のパートでスコア8点未満により示されるように
患者は注意力を集中させるのが困難だったか?

B:視覚

準備
ひとくくりの5つの絵が描かれたラミネート2種類準備する(PacketAとPacketB)

指示
①患者に「今から私があなたのよく知っているものの絵を見せます。何の絵を見たか尋ねるので注意深く見て、各々の絵を記憶してください」と伝える
PacketAもしくはPacketBの絵をそれぞれ3秒間見せる

②患者に「今から私がいくつかの絵を見せます。そのいくつかは既にあなたが見たものでいくつかは新しいものです。前に見た絵であるかどうか「はい」の場合は

首を縦に振って「いいえ」の場合は首を横に振って教えてください」と伝える。
PacketA、PacketBの10の絵をそれぞれ3秒間みせる

スコア
正しい「はい」または「いいえ」の数をスコアとする

もっと詳しく知りたい方には
「ほんとに不眠?ナースのためのせん妄対策」はこちら↓↓

せん妄評価ポイント5

COM-ICU所見3無秩序な思考評価方法
4つの質問のうち2つ以上の誤った答え、もしくは指示に従うことができなことによって証明されるように無秩序あるいは首尾一貫しない思考の証拠があるか?

質問(交互のセットAとセットB)

セットA
石は水に浮くか? 魚は海にいるか? 1gは2gより重いか?
釘を打つのにハンマーを使用してよいか?

セットB
葉っぱは水に浮くか? ゾウは海にいるか? 2gは1gより重いか?
木を切るのにハンマーを使用していいか?

指示
①評価者は患者の前で評価者の2本の指を上げて見せ、同じことをするように指示
②評価者の2本の指を下げた後、患者にもう片方の手で2本の指を上げる事を指示

せん妄評価ポイント6

COM-ICU所見4意識レベルの変化評価方法
意識レベルは清明以外の何か、例えば、用心深い、嗜眠性の、または混迷であるか?

意識明瞭:自発的に十分周囲を認識する
用心深い/緊張状態:過度の警戒

嗜眠性:傾眠傾向であるが、容易に目覚めることができる
周囲の要素には気づかない、または軽く刺激すると十分に認識

混迷:強く刺激した時に不完全に目覚める
または力強く、繰り返し刺激した時のみ
目覚め刺激が中断するや否や無反応にもどる

イメージ:看護師ブログ
イメージ:看護師ブログ

せん妄対策

①理学療法
人工呼吸管理中であっても早期からリハビリテーションを
施行するとせん妄の発生を抑制できることが示されています
人工呼吸管理中から早期離脱
早期離床に加えて予後改善効果も期待されます

②人工呼吸器離脱評価(SBT)
全身状態が安定していれば鎮静を切るか
浅くして一日一回人工呼吸器離脱の評価(SBT)を行います

SBTについてはこちら
対策を組み合わせて「ABCDEバンドル」として行うことが推奨される

A:毎日患者を覚醒させよう
B:呼吸(毎日人工呼吸器離脱を試みよう

C:AとBの組み合わせ(毎日の鎮静中断と離脱トライアル)
D:せん妄のモニタリング
E:運動療法と早期離床

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「ほんとに不眠?ナースのためのせん妄対策」はこちら↓↓

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ネフローゼ症候群について腎臓デトックス

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ネフローゼ症候群に罹患し職場復帰を目指し
自宅療養中に今までの看護の悩みをまとめてます

せん妄によってルートトラブルが引き起こされたり
転倒リスクが高かったりすることが多かったです

せん妄を評価し対策をとっていくことが2次的被害を抑える事にもつながり
今回は看護知識:せん妄評価COM-ICUについて記載しています

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